東京マラソン2016、ボランティアに参加して…体験してわかる今後の課題 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

東京マラソン2016、ボランティアに参加して…体験してわかる今後の課題

オピニオン コラム
東京マラソン2016
東京マラソン2016 全 10 枚 拡大写真
大盛況で幕を閉じた東京マラソン2016。通常のマラソンエントリーが大人気で抽選になるのは言わずもがなですが、ボランティアエントリーも応募開始と同時に申し込み専用サイトにアクセスができず、しばらくしてからエントリーしました。

■初めての東京マラソンボランティア体験

エントリーでは場所などが選べるようになっており、私がアクセスできた時には、人気の高いフィニッシュ地点(東京ビッグサイト)などはすでに受け付けが終了。友人に依頼して、水天宮前(約30キロ地点)の給水ポイントにエントリーしました。

大会当日の2月28日までは、2月上旬に届いたボランティア説明会の資料で自分の担当を確認。前日の27日に約1時間の説明会に参加して、東京ビッグサイトでボランティアウエアを受け取りました。


受け取ったボランティアウエアやキャップ

今年はマラソン参加者が昨年の3万5500人から1000人増えたため、その分ボランティアメンバーも多く集めたそうです(一般ボランティアは1万人募集、多言語対応ボランティアは700人募集)。説明会でおおまかな流れの話はありましたが、具体的な内容については当日の現場リーダーに聞くようにとのことでした。

私の頭に残ったことは次の5つでした。

・今年は5年に一度の走行距離を測る車が通過すること
・落し物は預からない。拾った人が直接交番に届けるように対応
・わからないことはリーダーに聞く
・ボランティアのための荷物置きの場所はない。最小限にすること
・休憩中はボランティアウエアを脱ぐこと

■ボランティア当日、ランナー経験が役に立つ

私が参加するのは浅草線・東日本橋駅近くの給水ポイント、担当する第4班は8時30分に集合して15時30分に終了予定です。初参加ということもあり8時過ぎには現地に到着してみると、周りにはボランティアスタッフがちらほらいる状況でした。

時間になりリーダーを含めて集合しました。休憩時間などの指示があり、9時30分までは作業が開始できないため、水や道具の運搬車が到着するまで道路の隅でメンバーとコミュニケーションを取りながら待機。

第4班は20名。ボランティア参加者は、ランナーよりも一般の応援の方が多かったのに驚きました。リーダーはボランティア経験者。私たちのテーブルは水のテーブルブロックが5つ並ぶ内の4番目でした。


私たちのテーブルは4番目です

しばらくすると荷物の運搬車が到着しました。机や水など重たいものは男性ボランティア中心に、その後の水の準備などは女性ボランティアたちが作業を進め、選手が通過する10時30分前後には万全の体制で準備完了です。

招待選手やエリート選手は斜向かいの25キロ近辺にスペシャルドリンク(自分専用のドリンク)が準備されているため、ものすごいスピードで通過していきます。「ゼッケンA」辺りになると、暑さのために水を取る選手の姿もありました。

マニュアル通りに水を三段にきっちりと山積みにしたため、スピードのある選手は並んでいる紙コップを倒しながらひとつを取ることになります。

走っているランナーは足を止めたくないため走りながら水を取ります。その場合テーブル手前に何個も水が置いてあるとドミノ倒しのように水を倒していくことになります。自分がランナーの時を思い出し、手前の水は1つひとつの間隔を大きくあけて置いてみると、倒れる水は少なくなり、ランナーが取っていく数も増えました。

ランナーの経験がないと、この水の取りやすさ(給水)はわからないのではないかと思います。私も実際にランナーがスタートして、給水がしにくいことに直前まで気がつきませんでした。

少なくともトップランナーから、サブスリー、サブフォーまで選手のスピードによって水の取り方が異なります。本来は普通にわかることなので、これは事前に指示を出すべき事項。


ボランティアスタッフの皆さん

サブフォーランナー以降は30キロ地点で栄養ドリンクなどを飲むランナーが多かったです。また、暑さのため、飲むのと同時に、足や頭などにに水をかける人が増えました。当日の気温は10度以上、ランナーにとっては辛かったと思います。

9時30分からスタートした給水も、スタートから3時間が経過した12時過ぎには手前の給水がなくなり、私たちのテーブルも水が減り13時過ぎには終了。この近辺の水は隣の台の5班のみになりました。

片付けをしながらも、水は次のテーブルにあることを案内します。13時30分過ぎには次のテーブルも水が無くなり、給水ポイントはあと2キロ先になる状況に。この時点で応援にまわったボランティアスタッフもどう案内するか悩んでいましたが、指示がないのでどこにどの程度の給水可能な場所があるかわからない。

暑い中、頑張って走っているランナーに応援はできても、給水所ポイントの案内ができないことがとても辛かった。

本部からの情報伝達など、来年は改善して欲しいところです。

給水終了後、私たちボランティアにできることは応援。とにかく完走して欲しいという思いで、誰の指示もなく全員がひとつになり、拍手をしたり、声をかけたり、今できることをメンバーが自然に行っていました。

ボランティア初参加、自分自身の反省点が沢山あります。今回の反省を次の大会ボランティア活動につなげたいと思います。

《渡邊 穂波》

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