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Jリーグを動かした、たった1人のサッカー選手…パラリンアートサッカーコンテスト開催の背景

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Jリーグを動かした、たった1人のサッカー選手…パラリンアートサッカーコンテスト開催の背景
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一般社団法人障がい者自立推進機構は、サッカーをテーマとした「パラリンアートサッカーコンテスト」を4月1日より開催する。パラリンアートは、「障がい者がアートで夢を叶える世界を実現する」活動のことだ。

コンテストには、日本プロサッカー選手会(JPFA)とJリーグが協力している。

「Jリーグさまのご理解をいただき今回初めて全国規模のコンテストを行うことができました。サッカーというテーマも、はじめての画期的な試みであり、スポーツ業界とアート業界の融合です」と創業者理事の松永明弘氏は話す。

選手会とJリーグという組織が動いた背景には、ある1人のサッカー選手の存在がいた。ヴィッセル神戸所属の、相馬崇人選手だ。彼がパラリンアートに出会い、心を動かされ、たった1人で動きはじめたことがこのプロジェクトの発端だった。

相馬選手がパラリンアートに出会ったきっかけは、プライベートでも親交のある、障がい者自立推進機構の理事も務める、タレントのセイン・カミュさんの妹の作品を見たことだ。セインさんの妹は障がいを抱えながら、パラリンアートに取り組んでいる。

「障がいがあるとかないとかではなく、いい絵と感じた作品がたくさんあった」と相馬選手は初めてパラリンアートに触れたときの感想を述べた。

およそ2年前の出来事だ。ここから、相馬選手は「サッカー界としても、世の中に絵画を出すお手伝いが少しでもできればいいと思った」と精力的に組織に働きかけていく。日本プロサッカー選手会の会長、佐藤寿人選手にも直接相談をもちかけた。

Jリーグの各クラブは、社会貢献活動として地域に対して普段から奉仕活動をしているが、ともするとそういった取り組みはクラブ主導、Jリーグ主導で行われることがほとんどだという。上記の現状をふまえ、Jリーグの村井満チェアマンは、

「今回のように、1人の選手が自ら動いて組織、地域、社会などを動かし、このような活動を行うことができたのは、Jリーグの23年の歴史の中でも、本当に画期的なことだったと思います」

「サッカーが、文化として根付くことを目標としている私からすれば、まさにこういった文化活動と、サッカーがコラボし、街を変えていく原動力を選手が持ってくれたことに対して、感謝の思いで一杯です」と、相馬選手を絶賛した。

「社会貢献活動に感度が高いかと言われたら、正直そうでもない。軽いノリというわけではないが、なにか自分にできることがあるならやってみようかな、と思って動いた」と相馬選手は自身の行動理由について振り返った。

障がい者アーティストの独自の世界観と独創的な色彩で彩られたアート作品は、多くの人に驚きを与え、海外では高く評価される芸術家も数多く誕生している。しかし、日本においては、必要以上に生きづらさを感じ、社会参加や周囲の理解の乏しさ、金銭的困窮といった大きな悩みを持ちながら生活する障がい者も大勢存在する。

そういった状況を打破するべく、障がい者自立推進機構はパラリンアートを通し、「障がい者がアートで夢を叶える世界を作る」をテーマに、障がい者に社会参加と経済的自立を推進することを信念に活動している。

今回のコンテストも、パラリンアートの認知拡大およびパラリンアート作者の支援・育成を目的として開催される。「サッカー」をテーマにした障がい者アートを募集し、その中から優れた作品を表彰する。

《大日方航》

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