【小さな山旅】山のキャッチコピーに心を動かされる…茨城県・仏頂山~栃木県・高峰(3) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【小さな山旅】山のキャッチコピーに心を動かされる…茨城県・仏頂山~栃木県・高峰(3)

オピニオン コラム
仏頂山~高峰には、このようなキャッチコピー的看板が多い。
仏頂山~高峰には、このようなキャッチコピー的看板が多い。 全 5 枚 拡大写真
「山火事注意!」「自然を大切に!」「ゴミを捨てるな!」……等々は山の看板にありがちな文面である。

仏頂山の登山道序盤にも、それらの看板は他の山と同じようにあり、登山者に注意を促していた。だが、登山道を突き進んでいくと、それらとは趣の違った文面が多くなる。

・緑と風と光が織りなすハーモニーの中でリズミカルに歩こう。
・おいしい空気と楽しい語らいの思い出をおみやげに!
・自然のキャンバスの中で素敵なふれあいを見つけましょう。
・自然の中で思いきり深呼吸しよう。エンジョイ・ウォーク!

…といった具合に、通常の山の看板に書かれているような注意喚起の文面ではない。それらはまさに山の魅力を伝えるキャッチコピーであった。

登山道を進むにつれ、ポエム要素が強くなる

上述したのは茨城県の仏頂山エリアの看板のコピーで、栃木県の高峰が近づくにつれ、看板の色と形が変わり、文面も変わってくる。

・豊かな自然が広がる茂木町は、歩いてこそ楽しい。
・四季折々のバラエティーに富んだ景色は、自然豊かな茂木町ならではのもの。
・遊び心一杯の茂木町で、家族そろって森林浴。

こちらは、茂木町推しのコピーである。コピー内に必ず「茂木町」と入れることで、グイグイと茂木町の魅力をアピールしてきている。

これはまずいぞ、茨城県。「PRベタ」という県民性がこんなところにも顕著に表れているのだ。かたや、おとなりの栃木県茂木町は町のアピールに余念がないというのに。魅力度ランキングの4年連続最下位(栃木県も下位常連だが)という結果も、納得せずにはいられなくなる。

高峰の看板は茂木町推しのコピー

だが、ちょっと待て。キャッチコピーというのは、ダイレクトに魅力を言葉にすればいいというものではない。ちょっと遠まわしな表現をすることで、読み手に考えさせ、「ああ、なるほど!」と思わせることで、よりいっそうの効果が期待できるものだ。時にはコミカルに、時にはポエムのように。相手の心理に訴えかける。

その点を踏まえて、仏頂山の看板内容を見直すと、魅力を存分に伝えていることに気が付く。「緑と風と光が織りなすハーモニー」「自然のキャンバス」……ポエムのような言葉選びのセンスに、筆者は心動かされた。

だが……。
実際には、単独登山ですれ違った登山者と挨拶を交わした程度のふれあいで、リズミカルに歩こうにも足はすでに棒のよう。エンジョイウォークをしたくとも、階段ばかりでそれどころではない。

キャッチコピーに心は動かされたが、身体まで動かされることはなかった。

《久米成佳》

≪関連記事≫
≫貴重な水着ショットも披露!「もはや高校生には見えない」大人っぽい池江璃花子、沖縄・石垣島の海を満喫

≫ケンブリッジ飛鳥と滝沢カレンが似てる?リオ五輪時から密かに話題だった

≫レアル所属・中井卓大ってどんな選手?…「リアルキャプテン翼」と呼ばれた少年時代

関連ニュース