【THE INSIDE】いよいよ開幕「第89回選抜高等学校野球大会」…組み合わせから大会を展望 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE INSIDE】いよいよ開幕「第89回選抜高等学校野球大会」…組み合わせから大会を展望

オピニオン コラム

高校野球ファンの詰めかけた阪神甲子園球場
高校野球ファンの詰めかけた阪神甲子園球場 全 2 枚 拡大写真
今年で89回目となる「選抜高等学校野球大会」(以下センバツ)が19日から始まる。その組み合わせが10日に抽選が行われ決定した。今大会は、初戦から有力校同士の対決も多く、大会序盤から目が離せない展開となりそうだ。

さて、今年のセンバツはどのような戦いになるのだろうか。興味の尽きないところであるが大会を展望してみた。組み合わせに基づいて4つのゾーンから、それぞれのベスト4進出を探りながら、優勝校を予想してみよう。

開幕試合が至学館(愛知)と呉(広島)という初出場同士のフレッシュな対戦となった。至学館のアメーバー野球とも言われる、相手に合わせて変幻自在に戦い方を変えていき、相手の考えをぐちゃぐちゃにしてしまうという“思考破壊”も、甲子園でどこまで通用するのか注目だ。

次の試合はいきなり日大三(東京)と履正社(大阪)。東西の有力校同士の対戦である。過去の実績では上回る日大三だが、今年のチームに限って言えば、明治神宮大会を制している履正社は優勝候補の筆頭に挙げられているように、チーム力が充実している。

全国制覇の経験もある日大三の小倉全由監督は、「最初から決勝戦のつもりで戦う」というコメントを出しているが、この勝者がベスト4に進出する可能性は非常に高い。とはいえ、Aゾーンには昨年の優勝校・智弁学園(奈良)と好投手・山口翔君を擁する10年ぶり出場の熊本工(熊本)の勝者も強いだろう。履正社を先頭に、そのあたりが4強進出に近い。

多彩な顔ぶれとなったBゾーンは全国優勝経験のある報徳学園(兵庫)、前橋育英(群馬)に対してそれぞれ多治見(岐阜)と中村(高知)という21世紀枠代表校が挑む。

どちらも1984年創立の女子校で、その後に共学校となり甲子園出場を果たすようになったという創志学園(岡山)と滋賀学園(滋賀)。ともに2年連続出場で、昨年の経験者も残っており、新鋭校ながら甲子園を知っている戦いが繰り広げられそうだ。

しかし、それ以上に、明治神宮大会で三浦銀二投手が好投を示し、一躍有力校と言われるようになった福岡大大濠(福岡)の力が1枚上かとも思われる。八木啓伸監督が、大胆なコンバートでチーム改革して挑んだ秋に成果を挙げて一冬越えているだけに、さらに力を示すのではないだろうか。クリーンアップを打つ古賀悠斗君、東玲央君の強打も注目である。

最終的には福岡大大濠が抜け出て、前橋育英が迫るという形になりそうだ。21世紀枠では多治見の河地京太君が、やや変則気味のサイドハンドで制球もよく、檜舞台でどんな投球をするのかも楽しみだ。

昨夏の優勝校・作新学院(栃木)や昨年は春夏4強に進出した秀岳館(熊本)などが顔を揃えたCゾーンは、その両校が2回戦で当たりそうだ。元ロッテの小林昭則監督が率いる帝京第五(愛媛)や高田商(奈良)が、どこまで食い下がれるかも注目だ。

作新学院はメンバーがほとんど一新したものの、昨秋の関東大会を制して自信を得ている。左腕・大関秀太郎君も力と技の融合した投球を披露する。秀岳館は昨夏のマウンドを経験した田浦文丸君がエースナンバーを背負うが、同じく左腕の川端健斗君も経験は十分だ。打線は、昨年も主軸だった廣部就平君を軸に相変わらず力強い。

東北地区の雄・仙台育英(宮城)、さらには福井工大福井(福井)と札幌第一(北海道)と秋季地区大会の優勝校が揃っているが、それらに対し、近年甲子園ですっかりその機動力野球が定着している高崎健康福祉大高崎(群馬)が挑んでいく。この勝者が作新学院と秀岳館の勝者に挑むという構図になりそうだ。

最激戦区とも言えそうなのがDゾーンだ。何といっても、注目の早稲田実(東京)に明徳義塾(高知)が当たる1回戦屈指ともいえる好カードがある。甲子園での初戦の勝率が圧倒的に高い明徳義塾である。策士とも言われる名将・馬淵史郎監督が清宮幸太郎君、野村大樹君らのいる強力打線に対して左腕北本佑斗君、市川悠太君らの投手陣にどのような策を授けてくるのか。

あるいは、今までベールに包まれていた投手が出現してくる可能性も秘めている。いずれにしても、7~8点くらいの攻防の試合が見られるのではないだろうか。

大阪桐蔭(大阪)と宇部鴻城(山口)も見逃せない。タレント揃いの大阪桐蔭に対して、宇部鴻城は飛び抜けたセンスで好守に光る嶋谷将平君を中心としてチームのまとまりはいい。早稲田玲生投手が持ち前の度胸の投球をするようだと、大阪桐蔭打線もそうは打たせてもらえないかもしれない。

その勝者を2回戦で待ち受けそうなのが静岡(静岡)だ。明治神宮大会では意識過剰になって早稲田実に対して制球も乱れた池谷蒼大君だが、東海地区大会で見せたような投球をすれば、左腕からのキレのいいストレートはそうは打たれない。また、右の竹内奎人君も控えており、投手陣の質は高い。

結果としては、初戦の注目カード「履正社・日大三」、「明徳義塾・早稲田実」、「大阪桐蔭・宇部鴻城」を制したチームが、そのまま頂点に上り詰める可能性が高いのではないかという気がする。しかし、一昨年の東海大四(現東海大札幌)のように、初戦を何とか制したら、その勢いでするすると決勝まで進出していくという例もある。いずれにしても、大会の開幕が待ち遠しい。

《手束仁》

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