
今週は京都競馬場でエリザベス女王杯(芝2200m)が行われる。秋の古馬牝馬GIにレガレイラをはじめとした好メンバーが集結した。
ここでは、過去10年から2012年以降の京都開催を参照。リンクスティップとエリカエクスプレスにフォーカスしたデータを取り上げる。
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■リンクスティップに“7年連続馬券内”データ
特別登録時点では除外対象だったが、繰り上がりでの出走が叶ったリンクスティップ。桜花賞3着の実績馬ではあるものの、前走紫苑Sは1番人気8着と人気を裏切る結果に終わった。古馬GIでは敷居が高い印象も受けるが、データ面での強調材料はこちら。
・外国人騎手騎乗馬→京都開催で7年連続馬券内
秋のGIシリーズを席巻する外国人騎手。本レースもその例に漏れず京都開催の直近7年連続で馬券内馬を輩出している。シンプルな切り口のデータだが見逃すことはできない。
今回、リンクスティップに跨るのはC.デムーロ。過去に同馬とのコンビで【1.1.0.0】と結果を残している鞍上を確保できたのは大きなアドバンテージとなりそうだ。昨年の勝ち馬スタニングローズの再現を……世界の名手が虎視眈々とGI馬斬りを狙う。
■エリカエクスプレスに立ちはだかる「0.0.0.6」
一方で、秋華賞2着馬エリカエクスプレスには不穏データが浮上。3歳春は桜花賞で1番人気に支持されるなど世代を牽引した1頭。古馬相手に悲願のGI制覇といきたいところだが、今回立ちはだかるのは以下データだ。
・オークスで掲示板外の3歳馬【0.0.0.6】
この中には古馬になってからエリザベス女王杯を制したクイーンズリングも該当。春のクラシック戦線を使われた3歳馬にとって、オークス5着内は好走へのマスト条件となっているのだ。
エリカエクスプレスについて補足すると、直線の短いコースの成績【2.1.0.1】に対し、直線の長いコースは【0.0.0.2】。桜花賞、オークスと勝ち馬に大きく差をつけられているように切れ味に秀でた馬に飲み込まれるケースが目立っている。京都芝内回りの秋華賞から外回りコースのエリザベス女王杯へ。今回の舞台替わりは大幅な減点材料と言わざるを得ない。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家馬柱の隅々まで徹底分析を行い、確かな精度で軸馬・妙味馬を抽出する「馬柱探偵」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在は競馬メディア『Winsight』で予想コラム執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。


