女子ロードW杯のフレッシュワロンヌに沖が出場
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
以下は沖美穂のレースレポート。
絶好調の時って勝つのが難しいって知ってますか? レース前、チームメイト全員が絶好調で、エースのファビ(ファビアナ・ルッペリーニ)も絶好調だ。もちろん、私も絶好調で気合が入った。レース直前に、チームメイトから「美穂には常にファビの近くにいて欲しい」と頼まれた。彼女は過激なダイエットをして胃を痛めていると私に話した。私は、彼女からこれを聞かなかったら、常に近くにはいなかったと思う。
そして、レース直前にファビと話し、彼女が使うジェルを私が余計に持ち、スタートした。珍しくファビが前に来たので、風除けになって常に前で走った。今までのコースと変わり、今年はハードなコースになっていたが、8つの丘のうち5つまでは簡単に進んだし、ファビも調子よく見えた。
しかしアタックにのっているうちに、痙攣が起こった。すぐに、食べたり飲んだり、走り方を工夫したりし、ごまかしながら走った。それでも残り2つの長い丘で50mくらい差が開いてしまった。苦しい。そこにチームメイトが追いついてきて、全力で着いていった。
なんとか集団復帰できたが、すぐに監督から「美穂、ファビを前に連れていけ!」という指示。もう少し脚を回復させたかったが、そんな時間もなくファビを探すと、居ない。えっ?と見たら一番後ろに居るじゃない!
約50人いて一列棒状。下がりたくないけど下がり、ファビに声をかけて前方に連れていくが、コーナーで彼女が離れてまた連れてを繰り返す。残り3kmのところで、また監督が「美穂! ファビを連れて行くのが美穂の仕事なんだ!」と激を飛ばされ、残り1kmでなんとか15番手くらいまで連れていったが、そこで力尽きた。
私は思いっきりファビ!と叫んであとを託すのがやっとだった。まぁまぁ残り500mは長いこと。
今年は日本人女性が何人かいて、「頑張れ~」と聞こえたが、見る余裕さえなく、フラフラに他のチームの仕事した人たちとゴールした。脚も腕もいっぱいで、立つのもやっとだった。レース後に監督と会い、1番前に連れて行けなかったことを追求されるかと思ったが、「この調子で次も行こう」と明るく言われた。
あとで分かったことだが、すでにファビが監督に状況を説明していたのだ。みんなでレースの話をしたが、「絶好調の時って勝ったことがないよね」と言う話をした。私もそうだ。調子の良いときに限って落車、パンク、前半調子に乗って脚をつかいまくる。反省。何回やってるんだ!? でも、気持ちは良い。
1. M・ボス(オランダ、チームDSBバンク)2時間48分05秒
2. N・クック(イギリス、ラレー)4秒遅れ
3. J・アーント(ドイツ、Tモバイル)7秒遅れ
4. A・ネーベン(アメリカ、フレックスポイント)15秒遅れ
5. K・アームストロング(アメリカナショナルチーム)19秒遅れ
6. N・ブランドリ(スイス、ビグラ)23秒遅れ
《編集部》
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