全日本選手権10連覇の沖美穂が展開をレポート
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
10連覇がかかった今年の全日本選手権は大分県のオートポリスというサーキットコースで開催されました。レースの2日前から現地入りしましたが、あいにく天候が悪く、大会当日も濃い霧と雨と風が吹き荒れていました。雨や風はいろいろなレースで経験してきましたが、20m先が見えない霧は初めてでした。その影響でレースコースと距離が変更されました。
前日に行われたジュニアとU23のレースでも悪天候で変更になったので、そういう想定はできていて、ただ雨と風向きに注意を払い、落車に気をつけて走ることに集中しました。レースコースは1周4.7kmを12周するもので、多少アップダウンがあるのでアタックをしなくてもスピードの強弱さえあれば自然に集団は小さくなるなと思っていました。
レース前日にはコーチから、「何も心配することはない。色々なレース経験があるのは、沖だけなので自信を持って走ってくるように」と言われました。
そして雨の中でスタート。特にアタックもなく、多少のスピードのアップダウンがありながら集団が小さくなっていきました。不意の強風に注意して危なくないように走り、残り3周前くらいからは、ゴール付近の風を確認するようにしました。ゴール地点は常に追い風だったので、先行有利というのは前もってコーチと話していたので、どこから行けばいいかの確認だけをしてゴールに備えました。
そして最後は残り150mから行きましが、思った以上にゴールが短く感じ、あっという間にゴールしました。今回で10年連続の優勝となりましたが、この10年間の全日本選手権のことを思い起こすと、初めて優勝した98年から01年までは日本を中心としたレース活動をして、今考えると本当に何も分かってなく、ただ体力に自信があって無我夢中に走っていたと思います。
そしてその後、このままでは世界では戦えないと思ってヨーロッパに勉強しに行って、本場のレースを走り、体力に自信があったことさえも間違いだったというのに気が付いたのです。自分の考えの甘さや練習量、レースの走り方やチームで戦うということを教えてもらい、日本にいて1人で好きなように走って楽しければいいというのはヨーロッパでは全く通じないのを実感しました。とにかく1人ずつでいいから抜いて強くなろうと走り続けて今に至ってます。
このように走り続けさせてもらっているのも沢山の方々の応援があるからと改めて思います。全日本選手権で10連覇したからもう終わりではなく、これを節目としてさらに自分の力に替え、オリンピックに向けてパワーアップしたいと思ってます。
またイタリアに戻り、7月6日から始まるジロ・デ・イタリアに出場予定です。
《編集部》
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