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ツールの山岳区間でのもうひとつの戦い

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 ツール・ド・フランスに参加しているチームは、さまざまなステージに対応するために、色々なタイプの選手で編成を組んでいるのが通常である。大きく分けると、上り坂を得意とする軽量のクライマーと呼ばれる選手、また平坦のスピードが出せるルーラーと呼ばれる選手、
 ツール・ド・フランスに参加しているチームは、さまざまなステージに対応するために、色々なタイプの選手で編成を組んでいるのが通常である。大きく分けると、上り坂を得意とする軽量のクライマーと呼ばれる選手、また平坦のスピードが出せるルーラーと呼ばれる選手、 全 1 枚 拡大写真
 ツール・ド・フランスに参加しているチームは、さまざまなステージに対応するために、色々なタイプの選手で編成を組んでいるのが通常である。大きく分けると、上り坂を得意とする軽量のクライマーと呼ばれる選手、また平坦のスピードが出せるルーラーと呼ばれる選手、そして最後のゴール前の爆発力が出せる筋肉質のスプリンターと呼ばれる選手だ。

 第8ステージは、スタートから一気に2000m級の山岳を上るとあって、まさにクライマー向きのコースで、スプリンターにとっては地獄。各ステージの優勝者のタイムを基準に、ステージの難易度から算出される制限タイム内にゴールしなければタイムアウトになってしまい、レースから除外されるので手が抜けないのだ。

 彼らにとって山岳ステージは、無難に制限時間内にゴールし、来る平坦ステージのために消化レースとしたいのが本音であるのだ。スキル・シマノは、現在ヨーロッパツアーで1位を走ってるケニー・ファンフンメルがそのスプリンターに値する選手である。ゴール前では、爆発的な力を発揮するが、やはり上りを苦手としている。

 その彼が、この日はスタートして10km未満で集団から脱落。1人で長丁場のゴールを目指さなければならないというピンチに陥った。しかし、他のチームのスプリンターも次々と脱落していき、同じ思いを持った数人でゴールを目指すこととなった。

 我がチームにとって、残りの平坦ステージでの優勝の可能性が高いケニーにここで脱落されれば大きな痛手であるのは明らかだ。チームのサポートカーの1台が彼に付きっきりで彼を励ましながらゴールへと導いた。結果、トップから遅れること34分1秒と、制限タイムまで約10分を残して、172位で無事にゴールにたどり着いた。翌日のステージも走れることとなり、本人はもとより、スタッフ一同が胸をなで下ろしたのである。

 一方、他の選手はというと、チーム内トップがクライマーと呼ばれるチェリーの74位。そして別府は126位で、2日目の山岳ステージも無難にこなし、ゴールを果たした。

《編集部》

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