ツールの山岳区間でのもうひとつの戦い
バックナンバー
過去レポート

第8ステージは、スタートから一気に2000m級の山岳を上るとあって、まさにクライマー向きのコースで、スプリンターにとっては地獄。各ステージの優勝者のタイムを基準に、ステージの難易度から算出される制限タイム内にゴールしなければタイムアウトになってしまい、レースから除外されるので手が抜けないのだ。
彼らにとって山岳ステージは、無難に制限時間内にゴールし、来る平坦ステージのために消化レースとしたいのが本音であるのだ。スキル・シマノは、現在ヨーロッパツアーで1位を走ってるケニー・ファンフンメルがそのスプリンターに値する選手である。ゴール前では、爆発的な力を発揮するが、やはり上りを苦手としている。
その彼が、この日はスタートして10km未満で集団から脱落。1人で長丁場のゴールを目指さなければならないというピンチに陥った。しかし、他のチームのスプリンターも次々と脱落していき、同じ思いを持った数人でゴールを目指すこととなった。
我がチームにとって、残りの平坦ステージでの優勝の可能性が高いケニーにここで脱落されれば大きな痛手であるのは明らかだ。チームのサポートカーの1台が彼に付きっきりで彼を励ましながらゴールへと導いた。結果、トップから遅れること34分1秒と、制限タイムまで約10分を残して、172位で無事にゴールにたどり着いた。翌日のステージも走れることとなり、本人はもとより、スタッフ一同が胸をなで下ろしたのである。
一方、他の選手はというと、チーム内トップがクライマーと呼ばれるチェリーの74位。そして別府は126位で、2日目の山岳ステージも無難にこなし、ゴールを果たした。
《編集部》
≫貴重な水着ショットも披露!「もはや高校生には見えない」大人っぽい池江璃花子、沖縄・石垣島の海を満喫
≫ケンブリッジ飛鳥と滝沢カレンが似てる?リオ五輪時から密かに話題だった
≫レアル所属・中井卓大ってどんな選手?…「リアルキャプテン翼」と呼ばれた少年時代