【山口和幸の茶輪記】荒川河川敷で時速制限が撤廃されたわけ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【山口和幸の茶輪記】荒川河川敷で時速制限が撤廃されたわけ

オピニオン コラム
荒川河川敷を走る自転車の「制限時速20km」がルールからなくなった。ただしこれには奥深い理由があって、「だったらこれからは時速40kmで突っ走っていいんだな!」という結論にはならないので最後まで読んでね。
荒川河川敷を走る自転車の「制限時速20km」がルールからなくなった。ただしこれには奥深い理由があって、「だったらこれからは時速40kmで突っ走っていいんだな!」という結論にはならないので最後まで読んでね。 全 1 枚 拡大写真
荒川河川敷を走る自転車の「制限時速20km」がルールからなくなった。ただしこれには奥深い理由があって、「だったらこれからは時速40kmで突っ走っていいんだな!」という結論にはならないので最後まで読んでね。

東京都と埼玉県の境を流れる荒川。川面に沿って伸びた快適なルートは「荒川サイクリングロード」として自転車乗りに親しまれているが、正式には緊急用河川敷道路。災害時の救助救命活動や緊急物資輸送を目的に整備されたものだ。通常はサイクリストのほかにランニングや愛犬の散歩などをする人たちが広く利用できる。

車両がこの河川敷道路を走行する際には「時速20km」で走行しなければいけないという規則があって、自転車も同じ車両であるからそれを適用していた。国土交通省によれば決めごとを当てはめただけで、明確な根拠は存在しなかった。

3月から運用を開始した新ルールでは「自転車は20km制限」という部分がなくなった。それに代わって「自転車は徐行し、歩行者を優先しましょう」という新ルールを設定。他の利用者の存在を尊重しながら安全に走ろうという意味である。

「早朝などでロードバイクに乗る人しかいない状況と、週末にさまざまな楽しみを知る人たちでごった返す時間帯があり、そんなときに同じスピードでいいのかという疑問がありました」と、自転車愛好家のモデル、日向涼子さんもコメントしている。

今回のルール改正は、不毛な議論を展開するよりも、もっと本質的な安全で快適な河川敷利用に誘導しようという国土交通省側の心づかいがある。「マナーは強制されるものではなく、他の人への心づかいや譲り合いから生じるもの」という。

拡大解釈すれば見わたす限り人影がなければロードバイクで突っ走ってもいいと思うし、犬を連れて散歩をしている人を見かけたらワンちゃんが不意に進路を変えても接触しないように減速したほうがいい。これから気持ちよくなる季節なので、同じ場所を共有する仲間としてみんなが気持ちよく過ごせるようにしたいよね。

《山口和幸》

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