新連載【礒崎遼太郎の農輪考】地球で生きる、自然発生的な選択肢としての自転車
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名前のアースコンチェルトは、日本語に訳せば、「地球協奏曲」。知っている人はピンとくるかもしれない。龍村仁監督作品として有名な「地球交響曲」、またの名を「ガイアシンフォニー」から連想したものだ。
◆地球で生きる具体策、「農」と「自転車」
振り返れば、「アースコンチェルト」の仲間と再会したのが、ガイアシンフォニー第7番の上映会でのこと。この映画のメインテーマが「日本の霊性」だったと記憶している。
ここで、「農」と「自転車」がつながる。
ツール・ド・フランスで優勝経験のある名選手、グレッグ・レモンが自転車に乗って、「日本の霊性」の原風景である熊野を旅するというのが、この映画の一つの筋。筆者は以前旅した熊野の風景を重ねてこの映画を見た。物語の終盤、レモンが言った一言が強烈に心に響いた。
免許証を持っていなかったというエクスキューズはあるにしても、映画と“レジェンド”レモンの台詞が後押しした。一台の「ロードバイク」を相棒にして、地球と生きる手段として選択した「自然農法」を追求することにした。
それは手段として、無肥料、無農薬で野菜を作る方法として自然農法をすることへの決意ではなく、自然を愛し自然の力のままに作物を育て、生活することへの決意であり、自転車の存在は必然だった。
◆センチュリオンのハイパードライブ2000を相棒に
ただし、農薬や自動車を使うことが、“反自然”ということではない。自然と人間の関わり合いを考えるため、自然農法と自転車が必要だという直感を得た。
2台目のロードレーサー、センチュリオンのハイパードライブ2000が相棒。梅雨の豪雨や夏の宵、常に空気を感じながら、奈良の山中を走り抜ける。坂道を登るのはしんどいが、下り坂の疾走感は何ものにも代え難い。多くのサイクリストと同様に、風から感じられる自然の存在を、自転車に乗ることで深く感じ取ることができた。
本コラムでは、自然と自転車を生活に深く取り入れ、そこで得られる情報やノウハウを展開していく。
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