【FIFAワールドカップ2014ブラジル】明朝、日本対コロンビア戦、「南米大陸の中心」クイアバで勝利なるか
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
どの程度の「内陸」なのかと言えば、これ以上の「内陸」はない。なぜならば、クイアバは「南米大陸の中心」にあり、市議会がある広場にはそのことを示す高さ20mのオベリスクが建てられているほどだ。
ユネスコの世界自然遺産に登録されている「パンタナル自然保護地域」にはいくつかの観光拠点があるが、クイアバからのアクセスはもっとも人気のあるルートのひとつとなっている。「パンタナル」はポルトガル語で「湿地帯」を意味するが、この湿地帯はブラジル、ボリビア、パラグアイの3カ国にまたがる形で広がっており、日本の本州とほぼ同面積である。日本でも人気の高いカピバラやピラニアをはじめ、ワニ、ジャガー、アルマジロ、バク、アリクイなどの動物を野生の状態で観ることができる。
日本対コロンビアの試合が開催されるアレナ・パンタナル競技場の名称もここから採られているのだが、今回のワールドカップの開催地12会場の中にクイアバが含まれたことはブラジル国内で物議をかもすこととなった。アレナ・アマゾニア競技場を持つマナウスも同様なのであるが、伝統的に「サッカー後進地域」なのである。ワールドカップ終了後にこれらのスタジアムが満員になることは稀であると考えられており、施設を維持していくことが困難になるのではないかとの懸念が強い。
クイアバで「最も強い(弱くない)チーム」はミストであるが、2014年現在ブラジル選手権の「セリエD(4部リーグに相当)」に属している。サッカーの実力はいまひとつとしか言えないチームではあるが、このチームには輝かしい歴史がある。それは、1934年にスポーツクラブとして設立された際に、当時としては珍しかった女性の参加を認めたのだ。チーム名の「ミスト」は「(男女)混合」(英語のmixedと同意)からきている。創立者たちの強い信念がそこにはある。
クイアバやマナウスが会場に選ばれた理由には、同地を訪問する外国人たちがサッカーの試合だけを観て帰るのではなく、観光地の魅力を「発見」することへの期待が含まれている。観光産業が根付いた暁にはミストやマナウスのチームがブラジルの「セリエA」で活躍する日がくるかもしれない。
サポーターは南米大陸の中心で何を叫ぶか……明朝W杯日本対コロンビア戦
《高木耕@RBBTODAY》
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