【疋田智のバイシクル物語】輪行するなら後輪も外せ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【疋田智のバイシクル物語】輪行するなら後輪も外せ

スポーツ まとめ
電車内に自転車を持ち込むときは分解して輪行袋に完全収納する必要がある
電車内に自転車を持ち込むときは分解して輪行袋に完全収納する必要がある 全 4 枚 拡大写真
ちょっと早い帰省客も乗る、8月アタマの東北新幹線でのこと。上野から乗り込む人々の中に「輪行男」がいた。年の頃、20代の前半あたりだろうか、困ったことに、この輪行男、例の「外すのは前輪だけ」スタイルで乗り込んできたものだから、もう、ほかの乗客に邪魔で仕方がない。

そりゃそうだよ。前輪外しただけだと、完成車と30cm程度しか長さ変わらないんだから。おまけに写真を見れば分かるけど、自転車の後半が「頭隠して尻隠さず」状態になっている。もう自転車だとバレバレで(しかも恐らくDHバー付きだ)乗客によっては「ちっ、自転車なんか載せてるよ」と舌打ちしてる。

男、すいません、すいません、と恐縮しながら(たぶん悪いヤツじゃないんだろう)デッキに置こうとするんだが、その後から乗客が中に入れない。縦にしたり斜めにしたりして、ようやく人々客車に入り、新幹線はホームを出た。

誰が始めたのか知らないけれど、この「外すのは前輪だけ」スタイルはよくないね。数年前から思っていたけど、いまやハッキリそう思う。体裁だけ「一応、袋に詰めました」「一応、一部(だけ)分解しました」というばかりで、現実、小さくならんのだから。

実際に迷惑。このままでは「輪行禁止」なんてことが言われかねない。自転車への風当たりが激しくなってきてる昨今、その可能性はなくはないのだ。

若い人々(今回の彼もそうだね)は知らないかもしれないが、輪行というのは、70年代、日本サイクリング協会(JCA)が当時の国鉄に認めさせた、ひとつの成果なのでありましてね。その際「他の乗客に気づかう」「自転車を極力小さくたたむ」などのマナー遵守を誓った上で、その証明としてJCAの会員証を提示したものだ。その後、JRの民営化にともない、一般にもフリーになったのだけれど、いわゆる「自転車ブーム」だからこそ、そうした先人の努力を無にしないようにしたいと思う。輪行は、極力、他者の邪魔にならないように。少なくとも、前後輪を外すくらいのことはした方がいい。

《疋田智》

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