人魚ジャパン、作戦勝ち!…フリーダイビング日本代表女子、銀メダル報告会
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「人魚ジャパン」は2010年沖縄大会、2012年ニース大会での金メダルに引き続き3連覇を目指していた。今回のイタリア大会では惜しくも3連覇はならなかったが、堂々の2位という結果。
会見では、監督兼コーチである山本哲也氏、松本恵氏、また、人魚ジャパンの女子選手である岡本美鈴選手、廣瀬花子選手、福田朋夏選手のコメントが寄せられた。
各選手とも、強豪として世界各国の選手、メディアからも強く注目されていたり、囲まれサインを求められることなどがある環境下、さらには3連覇を目標とするなど、メンタルコントロールも困難を極めたようで「緊張」や「プレッシャー」というキーワードを口にした。
「胃が痛くてよく食べることができない」という現象は全選手に程度の差はあれ共通だったよう。激しい戦いを乗り越えてきた様子が伺えた。
ちなみにフリーダイビングの団体戦は2年に1度開催される。
1カ国男女3名ずつのチームが
・コンスタントウェイトウィズフィン(潜る深さ)
・ダイナミック(水平に泳ぐ距離)
・スタティック(息を止める時間)
の3種目を行い、男女別に国ごとの総合得点でメダル獲得を目指す大会となっている。
今大会はロシアなどのヨーロッパ強豪各国が集結する非常にレベルの高い戦いとなった。
大会で、人魚ジャパンは確実にメダルを取得するために、ヨーロッパの選手が得意とするプール競技、ダイナミック(水平に泳ぐ距離)では少し抑えて確実に勝負し、日本の選手が得意とするコンスタントウェイトウィズフィン(潜る深さ)で勝負する作戦をとった。
この作戦が功を奏し、見事銀メダルを獲得することができた、と両監督は語った。
世間ではマイナースポーツとして扱われているフリーダイビングだが、日本代表、特に女子代表「人魚ジャパン」は世界のトップレベルにある。
しかし、山本氏、松本氏が自費込みでイタリアへ飛び立ったように、世界のトップレベルでもない限りフリーダイビングの世界で活動している人間は資金面を中心に様々な苦労を強いられている。
近年までは自費で活動することもあったという人魚ジャパンの一人である廣瀬選手も、
「本当にフリーダイビングの世界が好きだからまったく苦ではないんですけれど、こういった状況下で活動しているんだよ、っていうところはもう少し色々な人に知ってほしいな、と思います。」
と話していた。
また、フリーダイビングの魅力について問われた人魚ジャパンの大黒柱である岡本選手は、
「フリーダイビングは、非常に門戸の広いスポーツであり、誰にでも可能性があります。ロシアの世界記録を更新し続けているナタリア選手は50歳を超えているし、私も20代後半まではカナヅチでしたから…(笑)」と話す。
「競技としてのフリーダイビングはあくまで一側面であって、純粋に海の中で楽しむことができるスポーツ、海という世界で自由に遊ぶことのできる素晴らしいスポーツとして、皆さんにもぜひ体験してほしいと思います。」
とその魅力を改めて語った。
《大日方航》
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