【小さな山旅】「カバさん」ではなく、「加波山」…加波山(1) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【小さな山旅】「カバさん」ではなく、「加波山」…加波山(1)

オピニオン コラム
奥にそびえ立つのが加波山。数多くの神が祀られており、山岳信仰のある霊場である。
奥にそびえ立つのが加波山。数多くの神が祀られており、山岳信仰のある霊場である。 全 10 枚 拡大写真
「カバさん」

茨城県にはこのような呼称の山がある。

カタカナとヒラガナを交えて表記すると、口の大きい動物の姿を思い浮かべてしまうが、正式には「加波山」と書く。

◆カバと加波は無関係。

文字であれば、変換ミスをしなければ「カバ」と「加波」を間違う心配はない。問題なのが発音である。動物のカバに「さん」付けして呼ぶようなイントネーションだと、大変誤解を招きやすい。さらに、その言い回しにも注意が必要だ。

「今週加波山に行くんだ」などと言うと、動物園のカバに会いに行くのかと思われてしまう。カバ好きと思われても何ら問題はないのだが、誤解を解くのに言葉を要するのは面倒である。すべからくして、「今週加波山って山に登るんだ」と言うのが、誤解を生まずに済む言い方である。

◆神秘の山、加波山。

さて、この「カバさん」ではなく、「加波山」は、古くから信仰登山の山として有名である。

加波山には、山麓にも頂上にも、神社がいくつもある。それぞれに●●宮と名前が付いてはいるのだが、煌びやかな「拝殿」を除けばそれぞれの神社にさほどの違いはない。ちなみにこの山は、現在でも山伏が修行で登っているという。

道もそれらしく、序盤は登山道というよりは、参道といった方がしっくりくるような舗装路。山頂近くには石塔や石碑が多く、神秘的な空気を漂わせている。

他、全国的にも珍しいたばこ神社(キセルが祀られているらしい)があったり、明治17年には自由民権運動のひとつ「加波山事件」があったり、天狗信仰があったりと、登山目的でなくとも楽しめる山だ。、

だがしかし、加波山の魅力はそれだけではない。登山者にも人気が高い山なのだ。特に、加波山を含む御嶽山(茨城県)、雨引山、足尾山、きのこ山を歩く筑波連山の縦走路は、茨城県屈指の歩行距離。険しさはないが、けっこうな距離を歩くことになるので、健脚者向けのコースといえる。

◆低山ハイクのシーズンへ

夏の暑さも過ぎ去って、低山ハイクにも適した気候になってきた。スズメバチはまだまだ怖いが、他の虫たちは息をひそめ、その代わりに赤や黄色に染まった木々の葉が登山道を歩く人々の目を楽しませてくれる。

「そうだ、低山に行こう」

真夏の低山を避けてきた筆者は、たまらなく低山に登りたくなった。そうして選んだ山が加波山であった。

《久米成佳》

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