深い雲に覆われ日が沈むのがとても早い。地元の人達曰く、例年に比べれば少し暖かいとの事、しかしこの時点で既に最低気温が零度だ。例年はマイナス10度にもなるのが当たり前。ロンドンに住む私でさえ、寒く暗いと感じるのだから、さすが北欧の街、と言ったところだ。
オスロを訪れた目的は、Norweigan Football Trial Autumn 2014と題されたセレクションの視察である。
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ノルウェー オスロで行なわれた「Norweigan Football Trial Autumn 2014」
「セレクション」とはサッカー界の「プロテスト」のようなものである。
主催者がイングランドのProFormance Globalと言う事もあり、多くの英国人プレーヤーが参加していた。ディレクターのBEN ROBERTSは 、THE FOOTBALL ASSOCIATION通称FAの公認エージェントであり、イングランド・プレミアリーグ強豪アーセナルのディベロップメント(サッカースクールの名称のひとつ。才能を認められたサッカー選手の卵達はスクールからディベロップメント、そしてアカデミーとステップアップしていく。)も行う彼の人脈から、多くのヨーロッパのチームスカウト・コーチが詰めかけた。
このセレクションへの参加を招待してくれた友人の宮原君(日本人でFA ARGENT登録している3人の内の一人)と視察したが、まさにサッカー選手の品評会、「セレクション」と呼ばれる所以だと感じた。
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ノルウェー オスロで行なわれた「Norweigan Football Trial Autumn 2014」
今回のセレクション対象者はフリートランスファー。(契約がまもなく切れ、新しい所属先を探している選手)書類選考などを通過し、今回のセレクションに参加する事になったフリーエージェントでもある選手20人は、試合前日にチームとしてのトレーニングを行い、簡単な試合中の決まり事などを確認後、ホテルでチームミーティングをする。
私は、このチームミーティングや食事にも参加させてもらい、選手の戦う姿勢・サッカーへの情熱をピッチ外でも肌で感じることができた。
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ノルウェー オスロで行なわれた「Norweigan Football Trial Autumn 2014」
今回のセレクションには、日本人選手も一人参加していて、 同じ日本人として特に気になる存在であった。
右サイドバックを本職にした彼は試合では右サイドバックと右サイドウィングでプレー。急造チームとは言え、必死にチームメイトに声をかけ、サイドチェンジを呼び込み何回も右サイドを突破してチームの起点となっていた彼に、今後良い知らせが届く事を願う。
試合観戦中隣の席にいたイングランドのCOLCHESTER UNITEDや、オランダのWILLEM IIのスカウト達と話をしたが、多くの選手を目にしてきたプロの目にも気になる選手が何人もいたようだ。ProFormance Globalの選手だけではなく、試合相手のノルウェーのチームの選手に対しても、試合前のウォーミングアップから気にかけていると言う点は流石、抜け目がない。
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ノルウェー オスロで行なわれた「Norweigan Football Trial Autumn 2014」
多くのスター選手が活躍し、「週給2千万円」がゴロゴロいるイングランド・プレミアリーグ。そして今や多くの日本人選手がヨーロッパのリーグで活躍する近年の状況から、華やかに見られがちなサッカー界。
そんなサッカー界に垣間見ることのできる「セレクション」という厳しい一面であった。世界だけではなく、日本のJリーグでも、毎年100人程の選手が「サッカー選手」と言う職を失っていると言われている。
厳しい現実に立ち向かい、夢にチャレンジし続けるサッカー選手達の姿を、これからも応援し続けたい。