トライアンズは2013年に活動休止したパナソニックから、和歌山バスケットボール株式会社が譲渡される形で運営をスタート。昨季はリーグ準優勝した。
しかし選手への出来高報酬未払いが発覚するなど、昨年から経営状況の悪化が懸念されていた。今年1月には運営会社が倒産し、公式サイトでもチームの活動停止が報告された。
一時はチームの解散も検討されたが、和歌山県協会を中心に新たな運営会社を設立、活動継続する案が14日の理事会で承認された。21日の試合は予定どおりに行われる。
NBLの丸尾充理事長は都内で会見を行い、20社近いスポンサーが集まったことで収支の見通しがついたと発表。所属選手11人中6人が残り、フリーエージェント中だった選手4人を獲得したことで、リーグ参加条件の10人は揃えることができた。
だが問題も依然として多く残る。昨季1200人程度いた平均入場者数は、今季半減の600人。人件費削減のため主力選手を大量解雇し、魅力が失われたチームはさらなるファン離れを加速させた。
話題になったことでスポンサーを名乗り出る企業は集まったが、継続的な運営には方針の大幅な見直しが迫られる。
NBLは14日に公式サイト上で活動継続までの経緯を説明した。
【NBL和歌山トライアンズの今後について】地元の皆様からのチーム存続に向けた熱い想いを受け、和歌山県バスケットボール協会を中心に新たな支援の動きが生まれました。リーグとして後半戦に向け県協会を主体とした運営体制を全面的にサポートします。http://t.co/Ht4tg7Htmt
NBL Japan (@NBLJAPAN) January 14, 2015
ひとまず継続が決まって一安心のファンからは「和歌山トライアンズ継続らしいな!」「地元主導での存続という点に価値がある」「残った選手も、離れた選手も、これから来る選手も皆応援してるし、和歌山県民として支えないと!」など、新たな船出を喜ぶ声が聞かれた。
一方で「ひとまずよかったが、まさか今シーズン終了まで、でない事を願いたい」という声があるように、今シーズンの存続は決定したが、新たに設立される運営法人の詳細など未定な部分も多く、来期以降の話はまだ見えてこない。