勝てば全豪では初のベスト4進出、日本人としても1932年の佐藤次郎以来となる快挙だったが、ワウリンカのパワーがその夢を打ち砕いた。
先に2セットを連取された錦織は第3セット、第2ゲームでこの試合はじめてワウリンカのサービスゲームをブレークする。流れに乗っていきたいところだったが、すかさずワウリンカもブレークバックし、勝負はタイブレークにもつれこんだ。
タイブレークでは無類の強さを発揮する錦織も、この日はワウリンカのパワーと勢いを止められない。1-6でマッチポイントを握られてしまう。しかし、ここから錦織は粘り、5ポイント連取で6-6に追いつく。逆転を期待する会場は錦織がポイント取るたびに割れんばかりの大歓声。
だが錦織のドロップショットがネットに掛かり、再びマッチポイントを握ったワウリンカがサービスエースを決め、最後はボールに触れさせることなく試合を終わらせた。
「決勝はジョコビッチとスタンの試合になりそうだな」「あのバックハンドがある限り、スタンは今年も勝つよ」「テニスの歴史上最高のバックハンド」「ゴリゴリのパワーテニス。だがそれがいい」「錦織は最後のドロップショット悔やんでるだろうな」など、ファンからは多くの意見が寄せられている。
ワウリンカ戦後の錦織はインタビューに答え「(タイブレークでネットに掛かったドロップショットは)あれが1番悔しい。プレーの選択は間違ってなかったと思うが、絶対に取らなければならないポイントだった。取っていれば違う流れになった可能性もある」と、勝負を分けた1球について振り返った。
投稿 by ATP World Tour.