【山口和幸の茶輪記】度付きアイウエアはアウトドア派が手に入れた、もうひとつの冒険道具だ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【山口和幸の茶輪記】度付きアイウエアはアウトドア派が手に入れた、もうひとつの冒険道具だ

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プロスポーツ選手に愛用されているオークリーの度付きアイウエアだが、ふだんの外出にも便利で、アクティブなアウトドアライフが楽しめそうだ
プロスポーツ選手に愛用されているオークリーの度付きアイウエアだが、ふだんの外出にも便利で、アクティブなアウトドアライフが楽しめそうだ 全 11 枚 拡大写真
スポーティなデザインのアイウエアも度付きレンズで作れる。オークリーの直営店で視力測定し、ラボで製造されたものがついにできあがった。さっそくロードバイクに乗ってサイクリングに出かけてみたが、かなり快適に走ることができて、新たな世界が始まるかのような感銘を受けた。

過去2度にわたって当欄で紹介したとおり、サイクリングの上目遣いを考慮してレンズ中心点を配置させた。つまり趣味を自転車とするボクのオーダーメードだ。お気に入りのフレームを選んで、レンズカラ―を選び、個人の度数に合わせてレンズ度数を変換して1枚ずつレンズ加工した。

まずは軽さ。同じようなデザインのサングラスは実測値29g。これに対して度付きレンズで作ったレーシングジャケットは37.5g。サングラスと比較すれば、度付きレンズは重いかも知れないが、6時間以上着用しても重さが気になることは全くない。

続いてレンズの厚み。ボクは強い近視なので末端部の厚みが相当になるのではと不安だったが、想像よりもかなり薄くできあがってくれた。独自のテクノロジーを投入して厚みを抑え、レンズ端の部分に視界の外側のゆがみを抑えるレーザー加工をしているという。

それでは実際にロードバイク、クォータKOMに乗ってロードテストへ。まずは準備段階で優位性を感じる。視力が悪い人がアイウエアを着用する際はコンタクトレンズを併用するのだが、その手間がいらないというのが画期的。とりわけ真冬にコンタクトレンズを装用するときの、冷たくて泣いちゃうほどの痛さから解放される。

走り出してみるとなんの違和感もない。インプレッションとしてはもの足りなくて申し訳ないが、広い視野が確保され、両サイドがゆがんで見にくいということもない。前傾姿勢を維持するサイクリング用に味付けしてあるので、自転車に乗るとさらにしっくりする感じだ。これはレンズ焦点をほんのちょっとだけ上にずらしてあるからなのだが、試しに翌日にトレールランをしてみたが、足もとが見えにくいということはなかった。

そんなわけでとても快適に、ちょっとだけ速くなった気分でサイクリングコースを巡航。ついでに腰越漁協まで行って朝漁れフライを買ってみた。商店に寄るときは相手に威圧感を与えないようにアイウエアは外す習慣があるが、度付きアイウエアの場合は外すと視力が失われるので勝手が違った。コンタクトレンズより度数を高めて作ったのだが、手元もきちんと見えるから不思議。ちなみに今回は単焦点レンズで作ったが、遠近両用タイプも作れるのだ。

オークリーの度付きアイウエアを使っているスポーツ選手は多い。陸上長距離の佐藤悠基、中日ドラゴンズの山井大介、プロゴルファーの宮里美香。そしてトレックファクトリーレーシングの別府史之だ。こういったトップレベルの領域になると、高速で突っ込むコーナーの路面が鮮明に見えるなど、高い次元の優位性が発揮されるようだ。

もちろん一般サイクリストはそのレベルではないが、一般道を走る際には視覚でさまざまな情報をキャッチし、安全性を確保することが必要。つまり自動車運転免許の取得に必要な視力は確保すべきで、そのアイテムとして度付きアイウエアは問題点の解決になると今回痛感した。

度付きアイウエア。あまり期待していなかったが想像よりもかなりよくて、新鮮な体感だった。片山右京はF1に乗る前に自転車に熱中していた時代があって、「自転車はガキのころに手に入れた最初の冒険道具」という言葉を記事にしたことがある。それを言うなら「度付きアイウエアはアウトドア派が手に入れた、もうひとつの冒険道具」だ。

ツール・ド・フランス取材時も、ホテルを出て太陽光がまぶしければメガネを度付きアイウエアに替えればいい。今シーズンは気楽にやれる気がする。

《山口和幸》

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