【GARMIN Vector S J インプレ前編】シンプル化でサイクルパワーメーターをより身近に | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【GARMIN Vector S J インプレ前編】シンプル化でサイクルパワーメーターをより身近に

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Vector Jと同じく、非常に高級感溢れるパッケージとなっている。まるで高級ブランドのアクセサリーのようだ
Vector Jと同じく、非常に高級感溢れるパッケージとなっている。まるで高級ブランドのアクセサリーのようだ 全 12 枚 拡大写真
一昨年に発売されると、たちまちパワー計測のブームともいえる流れを創りだしたGARMINのパワーメーター『Vector J』。従来の常識を打ち破るパワー計測メカニズムを確立したが、その廉価版ともいえる『Vector S J』が登場した。実売で10万円前後の価格は魅力十分だ。


◆取り付けが面倒、かつ高価だったパワーメーター

自転車でトレーニングをするなら必須のアイテムとなっているサイクルコンピューター。様々なセンサーと組み合わせることで、トレーニングの状況を計測することができる。計測できるデータは速度、ケイデンス、心拍数といったところが基本だが、もうひとつ、「測れるものなら測りたい」と多くのサイクリストが思っているのが「パワー」。つまり、人間が自転車にインプットした力だ。

パワーを測定するセンサーが「パワーメーター」。しかし、これは長いあいだ、プロや一部のハイアマチュアだけが使う特殊な機器だった。というのも、パワーを計測するのは非常に難しく、センサーは超がつくほど高価なのだ。

従来、パワーメーターはホイールのハブやボトムブラケット、あるいはクランクと一体となっているもの。取り付けは面倒で、自転車とのマッチングの問題もあるし、ほかにも何かと制約が多い。だから、多くのサイクリストにとってパワーは「測れるものなら測りたい」けれど「測れない」ものだったのだ。


◆パワー計測の革命児、「Vector J」の登場

「パワーメーターは高価かつ計りづらい」という状況に革命、とまでいっては大げさだが、一石を投じたのがGARMINのVector Jだといえる。

GARMINは、アウトドア向けのGPSデバイスからスタートした企業で、そのノウハウを活かしてサイクルコンピューターの分野に進出すると、たちまちトップブランドとして不動の地位を築いた。そのGARMINが発売したVector Jは、パワーメーターとしては異例なほど大ヒットしたモデルだ。

Vector Jは、ペダルにセンサーを組み込んだパワーメーターだ。ホイールハブやボトムブラケットと違い、ほとんどの自転車のペダルに適合でき、しかも非常に簡単に取り付けることができる。

仕組みとしては、ペダルスピンドルに「たわみ」を検知するセンサーが組み込まれており、ペダルスピンドルの僅かな偏向を測定する。そのため、自転車にインプットされるパワーを、より人間に近い部分でダイレクトに測定することができるのだ。


◆ペダルセンサー統合で低価格化、Vector S Jでパワー計測がより身近に

画期的なパワーメーターであるVector Jだが、多くのサイクリストにパワーメーターを使ってもらうという意味では、課題も残されていた。

それは価格。「18万円前後」という実勢価格はほかのパワーメーターと比較して特に高価なものではないが、しかし、趣味で自転車を楽しむサイクリストが気軽に買える価格ではないことも確かだ。

前置きが長くなったが、今回取り上げるVector S Jは、Vector Jの廉価版だ。低価格化の手法は単純明快。Vector Jでは左右それぞれのペダルに組み込まれていたセンサーを、Vector S Jでは左側だけにした。実勢価格は半額近い10万円前後。こうした方法で低価格化ができるのもペダル組み込みタイプのメリットだろう。

このように、多くのサイクリストが敬遠してしまうだろう「価格」の問題をクリアしたVector S J。10万円前後と聞けば多少の敬遠は残るも、より手を出しやすくなったことに違いはない。

ここまでは、Vectorシリーズの特徴や歴史を主に触れた。次回はVector S Jを実際に使用してみての印象をお届けする。

《山田正昭@レスポンス》

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