2014年12月に行われたUFC181でロビー・ローラーの挑戦を受けたヘンドリックス。だが相手を警戒しすぎるあまり消極的な試合になってしまい、敗戦後「俺はファイトしなかった」と後悔の弁を述べた。
UFC社長のデイナ・ホワイトにも「相手の股ぐらに頭突っ込んでるだけで勝てるわけない」と酷評され、前回の試合は結果も内容も散々だった。
そこからの再起戦となった今回の試合。相手はウェルター級ランキング5位のマット・ブラウン。ヘンドリックスは1ラウンドから持ち味である爆発力、前へ出る積極的な動きで試合を展開する。
パンチから流れるような動きで組み付くと、そのままブラウンをリフトアップしてマット上に倒す。大学時代4度オールアメリカンに選ばれたレスリングエリートが、まずはその実力を見せつけた。ブラウンは立ち上がるが、すぐにヘンドリックスが2度のテイクダウン。グラウンドで上になると細かいパンチを打ち下ろし、ヒジで顔面を狙う。ラウンド終盤に再びリフトアップし、ヘンドリックスが早くも3度テイクダウンを奪った。
2ラウンドも基本的な展開は変わらない。ブラウンはヘンドリックスのテイクダウンを切れず、グラウンドではパンチやヒジで確実に削られ続けた。スタンドでもヘンドリックスのパンチ力に手を焼き、なかなか主導権を奪い返せないまま終わる。
最終ラウンドに入ってもヘンドリックスは止まらない。いとも容易くテイクダウンを奪うと、金網に押しつけながらブラウンの身体をコントロールし、脱出不可能な状態でヒジを落とす。3ラウンド通し打開策が見出せないまま、ブラウンは終了のゴングを聞いた。
「今日のジョニヘンは素晴らしかった。プレッシャーかけまくりからのテイクダウンで完全にジョニヘンペース」「それにしても今日のジョニヘンはよく持ち上げて相手を崩しまくってたな」「ジョニヘンの無尽蔵のスタミナすごい」「今日のヘンドリックス見てると、なんで前回あんなに動きが悪かったのか疑問」など、相手に何もさせず完封したヘンドリックスに、ファンも復活を強く印象づけられたようだ。
ウェルター級で長期政権を築いたジョルジュ・サンピエールの後を継ぎ、新たな王者と期待されながら1度も防衛することなく敗れたヘンドリックス。王座返り咲きはなるか。
Thankful to the team I have behind me! Marc Laimon @ARAM_TTD @KennyMonday @steventhewarman Tony Cabello pic.twitter.com/NaZ11te5ue
— Johny Hendricks (@JohnyHendricks) March 15, 2015