創設されたばかりの女子ストロー級タイトル。2014年12月の王座決定戦を制し初代王者となったばかりのエスパルザにとって、これが初めての防衛戦だった。相手はポーランド出身のイェンドジェイチェク。レスリングと柔術がベースのエスパルザに対し、ムエタイ仕込みの打撃が武器のイェンドジェイチェク。典型的なグラップラー対ストライカーの勝負になった。
試合は身長で13センチ上回るイェンドジェイチェクが、長いリーチを活かしエスパルザを近づけさせず、タックルの間合いに入らせない。倒されてもすぐ立ち上がり、打撃勝負では圧倒する。
試合開始から何度もテイクダウンを奪い、そのたびに潰されてきたエスパルザ。1ラウンドの後半から早くも疲れのためか動きが鈍くなる。そこへイェンドジェイチェクのパンチがヒットし始めた。
2ラウンドもスタンドの打撃でイェンドジェイチェクが終始エスパルザを圧倒し、タックルはよく見て冷静に切る。エスパルザは組んだ状態から離れ際の打撃ももらい、打つ手なしといった雰囲気が漂う。最後は右ストレートを受けたエスパルザが金網近くで動きを止め、棒立ちで左右の連打をもらったところにレフェリーが割って入った。
イェンドジェイチェクは男女通じ初のポーランド人UFC王者となった。新王者誕生にファンは、「強い。いっぱい練習したんだろうなと思うと泣ける」「随所でヒジテツいれるのうまい。これは強い…」「完勝だな。タイトルマッチと思えない程の実力差を感じた」など、どこまで防衛記録を伸ばしていけるか楽しみにしているようだ。
ただし、今回のエスパルザは警戒すべき打撃がなかったため、テイクダウンディフェンスに絞り完封できたが、強力な打撃とレスリング技術を併せ持つ相手なら、ここまでうまくいかないだろう。「打撃ができる選手との防衛戦が見たいな」「ジョニヘンみたいな選手が相手だったら、厳しいだろう」と、この試合だけではまだ力を測れないと慎重な見方もある。
盛り上がりを見せる女子格闘技。バンタム級にはロンダ・ラウジーという不動の王者がいる。イェンドジェイチェクはストロー級の顔となれるか。
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Joanna Jedrzejczyk (@joannamma) March 15, 2015