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【THE REAL】3度目のターニングポイント…チェルシー移籍を熟慮する武藤嘉紀に見る自立力

オピニオン コラム
武藤嘉紀 参考画像(c)Getty Images
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■10ゴール、新人王、日本代表入り

武藤の「自立力」を物語る上で、面白いエピソードがある。ワールドカップ・ブラジル大会でJ1が中断していた昨年夏に、FC東京は所属する選手にキャリアパスを設定させている。キャリアパスとは経営学用語のひとつで、次のように定義される。

「仕事の経験やスキルを積みながら自らの能力を高くしていくための順序を系統立て、将来の目的や昇進およびキャリアアップのプランを具体化する」

選手がそれぞれ提出したキャリアパスをもとに立石氏が面談する形式を取ったなかで、武藤のキャリアパスにはこんな目標が描かれていたという。

「10ゴール、新人王、日本代表入り」

開幕前のキャンプでマッシモ・フィッカデンティ新監督に見染められ、レギュラーに抜擢された武藤だったが、前半戦は13試合で2ゴールに甘んじた。

決定機を逃し続けた武藤に、フィッカデンティ監督は中断期間中に個別指導を実施した。大学途中まで攻撃的MFだった武藤にストライカーに必要な前線での動き出し方や、シュートを放つ際は弾道を低く抑え、なおかつ強く蹴る基本を徹底的に反復させた。

日々の練習で得た手応えが確信に変わったからこそ、武藤はキャリアパスに「10ゴール」と書き込んだのだろう。中断明けにゴールを量産しはじめると、最終的にはJリーグの歴代新人最多ゴールに並ぶ13得点をマーク。日本代表入りとともに、キャリアパスをクリアした。

年齢制限の関係で新人王の受賞資格がないことがわかると、すぐにベストイレブンに修正してこれも成就させた。立石氏によれば、キャリアパスはその選手がメンタル的に自立しているかどうかのバロメーターになるという。

「目の前の結果に一喜一憂することなく、コツコツと目標を積み上げていける選手が上のステージへ登っていけますよね」

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《藤江直人》

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