---:浅尾美和選手の引退というのは業界にとってはやはり大きかったんでしょうか?
田中:どう…なんでしょうかね。競技をやっている人間からすると、「あぁ、辞めたな」というくらいの感覚なんですけれども、確かに見に来てくれる人が減ったかもしれません。
でも、それは「試合が面白くない」というのもあると思っていて、浅尾さんが目当てで試合を見に来てくれていた人でも、純粋にビーチバレーの試合が面白ければ、浅尾さんが引退しても試合を見に来てくれると思うんです。だから、そういったところにも問題があるのかな、とは思います。
---:客層というのは男性と女性、どちらが多いのですか?
田中:いや、半々くらいだと思います。色々あるのですが、男子の選手には女子のファンがついていたりだとか、女子選手には男子のファンがついていたりだとか。30代~40代の方が多いかもしれません。
---:昨シーズンの実績はどうでしたか?
田中:昨年は夏頃にケガをしてしまったのと、一昨年にはペア解散してしまったのもあって、あまりうまくいかなかったです。一昨年のペアの子は「歌手になりたい」と言って辞めてしまって…。186cmあって有望だったですけれども。それ以降あまりペアには恵まれていないという状況でもあります。
---:パートナーはどうやって探すのでしょう?
田中:やっぱり、やっている人に声をかけていくしかないですね。しっかり話し合って、どこを目指していくのかをはっきりさせないと、ペア解消にもつながってしまうので…。
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■自分はもうすこし頑張ってみようかな。
---:いつまで現役を続けられるかというのはあるのでしょうか?
田中:そうですね。昔はやっぱりオリンピックが目標だったので、そこが終わったら辞めることも考えていこうかな、とも思っていたのですが、「最近はやれるところまでやろう」と思っています。同世代の方や、先輩の選手も応援してくれたり、「やれるんだったらできるところまでやれた方がいいよね」という意見もあって、自分もそれに感化されてできるところまでは精一杯現役でやっていこうと思います。
友達でも、たまに会うと自分のやりたいことを抑えて会社に勤めていたりする人もいる。そういう人たちと話すと、「じゃあ自分はもうすこし頑張ってみようかな」という気になったりもしています。
---:今年度の目標を教えてください。
田中:大きな目標を掲げていても足元がないとなにもできないので、目の前のことをひとつひとつクリアしていくことに集中していきたいと思います。誰かに強制されてやっていることでもないので、とにかく前向きに取り組んでいきたいと思います。
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