---:ポールスポーツをはじめたきっかけは?
岡本:2008年から私は大会に出場しているのですが、最初の頃はやはり女性の方しかいなくて、出場メンバーも夜の世界で働いていた人の中で優れた技術をもっていた人が、そのまま出場してくるような参加者構成となっていました。
私自身はそういった世界で働いていた経験はなかったんです。はじめてポールダンスに触れたのは、練習動画を見た時でした。最初は縦の棒を使った体操競技だと思って、「こんな体操競技があるんだ!」と思ってよく調べてみたら、それがポールダンスだったという。私もやっぱりポールダンスは夜の世界のものというイメージがあったのですが、こんなアクロバティックでかっこいいものなら自分もやってみたいな、と当時思ったんです。
---:競技として行うには評価基準が必要だと思います。どのような点が採点されるのですか?
岡本:技自体はサーカスのようなアクロバティックなものが多いです。その難易度を評価するのはもちろんですが、それだけではなく、音楽に合わせて行うフィギィアスケートのようなパフォーマンスの要素、それに伴う芸術性、表現力のようなものも高く評価します。

参考画像 The 2013 Central Pole Dancing Competition
---:競技者の枠はありますか?
岡本:カテゴリーがいくつかあって、子ども、ジュニアの枠や、18~39歳までの枠、40歳以上の枠、50歳以上の枠があります。男女別だったり、ダブルスというような男女の混合のカテゴリーがあったりと、様々なカテゴリーがあります。
---:これまでスポーツの経験はありましたか?
岡本:小学生の時にシンクロナイズドスイミングをやっていましたが、中学、高校、大学時代は何もやっていなかったんです。大人になってからはダンスなど、自分が興味もったものを習いにいったりはしたのですが、本格的にする感じでもなかったので、あまり運動経験がない状態でポールスポーツをはじめました。
ただ、ポールスポーツの動画を初めて見て、「やりたい」と思ったときはまだ日本ではどこもやっていなかったんです。アメリカではフィットネスの一部として、ダンススタジオなどでレッスンが行われていたのですが、日本は夜のお店とかではあってもスポーツとしてのポールはなく、しばらくすることができなかったんです。2005年に大阪でポールのある施設ができて、そこで初めてポールスポーツをすることができるようになりました。
問題は日本にはアクロバティックな技を教えることのできる人がいなくて、自分ひとりでやっていくしかなかったということです。ひとりで海外の動画を見て、ひたすら練習するといった感じで…。
岡本選手を応援する!
【次ページ ポールスポーツの認知度をあげる活動を始める】