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【THE ATHLETE】強風で自分を見失い修正が遅れた錦織、課題も残る全仏ベスト8

オピニオン コラム
錦織圭(2015年6月2日)
錦織圭(2015年6月2日) 全 5 枚 拡大写真
■2ゲーム連取で試合の流れを引き寄せる

第2セットは落としたものの、第3セットの錦織は最初から全開だった。第2セットまでは簡単に渡していたサービスゲームをキープし、両者譲らないままゲームカウント5-4。ここでツォンガのサービスゲームをブレークした錦織は、ようやくセットを奪い返す。

第1セットは12本、第2セットも18本を数えていたアンフォースドエラーが、第3セットは7本に減り明らかにプレーの質が上がっていた。

第4セットも錦織は最初のブレークチャンスを成功させ、先にリードを奪う。ツォンガは3度のブレークチャンスを活かせず、錦織の驚異的な粘りの前にセットを落とした。



■勝負所でギアを上げたのはツォンガだった

フルセットやタイブレークなど接戦に強い錦織。だが、この試合で一段上のギアを隠し持っていた、最後に勝負を決める力を持っていたのはツォンガのほうだった。

強風の中でも200キロ超のサービスでエースを奪い、錦織に傾きかけた流れを力尽くで引き寄せる。この姿に会場も再び大声援でツォンガを後押しした。

錦織は第4ゲームに40-15とリードした状態から、ダブルフォルトなどミスが出て、ツォンガにブレークを許す。勝利に向けて大きく前進したツォンガと観客は、フィニッシュに向けさらに勢いを増した。

反対に錦織にはブレークバックする力が残されていなかった。



■クレーコートでは結果を残した錦織、次は芝のシーズン

会見に出席した錦織は、長かったクレーコートシーズンを振り返った。

「今年はクレーで良いテニスができてましたし、結果も去年以上に出せていたので、落胆もそこまでしていません」

準々決勝は残念な敗れ方をしたが、今年はバルセロナで連覇、マドリードとローマでも結果を残しており来シーズンにつながる手応えがあったようだ。

これからの時期、テニスは芝に舞台を移す。同じテニスでも大きく異なる戦いが待っている。

「あれだけ最初の2セットで自分を見失ってしまうのは久しぶりでしたし、ちょっとショックな部分もありますけど、1週間あるので少し休んで芝でも良い準備をしていきたいです」

錦織の全英オープン最高成績は2014年の4回戦。今年はそれ以上を目指している。




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《岩藤健》

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