【澤田裕のさいくるくるりん】埼玉県内の自転車道を実走調査。気になるその結果は? | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【澤田裕のさいくるくるりん】埼玉県内の自転車道を実走調査。気になるその結果は?

オピニオン コラム
道幅が狭く、真ん中に標識まで立つ「緑のヘルシーロード」。対して並行する一般道は手前に車止めがあり、ストレスなく走行できる
道幅が狭く、真ん中に標識まで立つ「緑のヘルシーロード」。対して並行する一般道は手前に車止めがあり、ストレスなく走行できる 全 10 枚 拡大写真
近年の自転車ブームのおかげか、自転車道利用者の増加が目立ちます。僕がよく利用する荒川自転車道でも同様。自転車活用推進研究会が同道を含む「さいたまサイクリングロード実走調査」のボランティアを募集していたため、さっそく応募しました。結果はいかがでしょうか。

今回の実走調査は荒川彩湖公園から荒川自転車道の上江橋までを走ったあと、緑のヘルシーロード(見沼代用水東縁)と見沼代用水西縁、元荒川自転車道に分かれて走り、それぞれのルートの評価と今後の課題を洗い出すものでした。参加者は自転車活用推進研究会の会員を主に、さいたま市自転車まちづくり推進課の職員やコンサルティング会社の社員も。後二者は評価や要望を受ける側となります。


上江橋手前が整備され、自転車道のルートがわかりやすくなった

まずは荒川自転車道。勝手知ったる道も、今日は集団走行です。こちらは調査ということでスピードは遅く、われわれを追い抜いていくサイクリストが何人も。道幅が限られているため、追い越す途中に対向するサイクリストが来たら…と、ちょっと心配になる場面もありました。さらに自転車道に侵入するクルマを見つけてビックリ。脇にある野球場を利用しているのでしょうが、ここが自転車道であることはわかっているはずです。サイクリストの急増に伴い、トラブルの発生が予感される出来事でした。一方で整備が進んだのが上江橋の手前。以前は鋭角に右にクランクしなければならず危険でもありましたが、ルートはわかりやすく安全になりました。

昼食後はクルマで蓮田駅まで移動し、そこから緑のヘルシーロードを途中の大崎公園まで走行しました。こちらも荒川自転車道と同様に自転車歩行者専用道路ではあるものの、用水路の改修によって生み出された土地や管理道路を有効に活用するために設置されたもので、管轄も県道路環境課となる荒川とは異なって県農村整備課となります。そのせいかスムーズな走行を妨げる、さまざまな障害が目につきました。


「緑のヘルシーロード」の案内看板

まず気になったのが道幅。走り始めた蓮田駅付近は問題ありませんでしたが、さいたま市に入ってから狭まるようになり、加えて一般道の交差も増えました。この一般道との交差部には信号機はおろか横断歩道もなく、クルマの切れ目を見計らって渡るしかありません。一般道を走るクルマにしても注意を促す標識がありませんから、脇から出てくる自転車を見て驚くドライバーもいるでしょう。

困難はさらに続きます。そこまで見沼代用水東縁に沿って進んできた道が、神明橋から上ヶ谷橋までは一般道を迂回することに。そこには案内標識があるものの自身の進行方向が確認しづらいため、道迷いが生じる危険があるのです。いったん道を誤ると案内標識はなくなってしまうため、現在地の確認も困難。ここは標識ではなく、しまなみ海道に見られるブルーラインと同等の標示を路面に施すべきでしょう。


一般道を迂回する区間は案内標識も乏しく、間違っていないかと不安にかられる

苦闘を制した先、とうとう現れたラスボス(?)が冒頭に掲げた写真で示したものです。ここは縁石で仕切られた左が緑のヘルシーロード、右が一般道です。ただし手前に車止めがあるため、一般道にクルマが進入することはありません。なぜここに縁石があって仕切られているのか、なぜこんなに幅が狭いのか。はたまた、なぜ狭い道の真ん中に標識が立っているのか。僕の脳裏には次々と疑問が浮かび、先を目指す気が萎えます。ただ、ここをクリアしないことにはゲームは終了しないため、果敢に挑むこととなりました。

総延長56kmとサイクリングには十分な距離ながら、スポーツ走行には適さないところばかりが目立つこの道を、どのように変えていくのか。今回の実走調査で出された意見や感想を踏まえた、望ましい結果となることを期待します。

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