全盲の金メダリスト河合純一がトークショー「逆境は乗り越えるよりも、受け止めて」
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
先天性の病で15歳のときに全盲となった河合さんは小学生から競泳を始めた。17歳のときにバルセロナパラリンピックに出場、1992年バルセロナ大会から2012ロンドン大会まで、6大会連続して五輪に出場した。
現役を引退後、「視覚障がい者として全国初」となる公立中学校教師(社会科)を経て、現在は日本パラリンピアンズ協会会長、日本身体障がい者水泳連盟会長、早稲田大学非常勤講師などを務めている。
河合さんは、ソウル五輪シンクロ銅メダリストの田中ウルヴェ京さんからの「逆境の乗り越え方は?」という問いにこう答えた。
「逆境は乗り越えるというよりも、受け止めることが大事。失敗とか逆境は起こり得ること。それを想定していつも生きる。だから(全盲については)シンプルに見えなくなるとふまえて、内包すると自分のプラスになる。次のステップにつなげられたと思えば、失敗や逆境もいい経験になると思う。最終的に成功や喜びにつながれば、それは失敗や逆境じゃなくなる」
また河合さんは、ハンディについてのシンプルな考え方を紹介。「まずシンプルに"見えないこと"を受け入れる。いまの医学では解決できないということを受け止めつつ、"いまできること"でベストを尽くすことが大切」と語った。
さらに、劣勢に立たされたときの"思い込み"も大事と河合氏。「開催国の観客ばかりで埋め尽くされた会場でも『みんな僕を応援している』と思い込む」とも話した。
トークショーの最後に、河合さんと田中さんはオリンピック・パラリンピック選手から学ぶ「失敗との向き合い方」について来場者に伝えた。
「失敗は、恐れるもではなくて、『失敗はあること』と受け入れる。そこからどんな反省ができるか、次にどうつなげられるか。選手たちのそんな姿勢にも注目してほしい」
《大野雅人》
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