【ウォッチ】南半球での酷暑の乗り切り方…オーストラリアの暑さ対策
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ある日の気温を紹介しよう。
・アデレード(南オーストラリア州)摂氏9.3度
・大陸の南・ホバート(タスマニア州)摂氏3.1度
・大陸の北・ダーウィン(ノーザンテリトリー準州)摂氏21度
このように大きく異なる。もちろん夏には全体的に気温は上がるが、南北で気温に違いがあるのは変わりない。夏の暑さ対策を考えるにはまだ早いが、日本の暑い夏の話を聞いて暑さ対策をまとめてみた。
オーストラリアの夏は、3つの対策・防止が必要となる。まず日焼け対策、次に暑さ対策、最後に火災対策で、いずれも夏場には要注意の事柄だ。
タスマニア州を除くほとんどの州で、夏になると乾燥した暑い日が続く。また、オーストラリア上空のオゾン層の破壊が激しく紫外線はとても強い。その環境の中で、一番最初に気を付けなければならないのが日焼け対策だ。
●オーストラリアの紫外線の値
オーストラリアでは日本と同じ5段階に分かれる。弱い、やや強い、強い、非常に強い、きわめて強いの5つだ。弱いというのは、日焼け止めクリームが不要ということになっている。南オーストラリアは冬の現在でも、ほとんどの地域がやや強い、ノーザンテリトリー準州に至っては非常に強いとなっており、冬だからと言って紫外線への注意を忘れてはならない。夏にはさらに強くなるから、もっとも気を付けなければならない。
●オーストラリアの紫外線対策と暑さ対策
SPF30以上の日焼け止めクリーム塗る。SPFは紫外線防御数値で、数値が高いほど紫外線から守ってくれる。だが肌に負担がかかるため、小さな数字のものをマメに塗るほうがいいとされている。SPF30のクリームで大体2時間ごとに塗ることが推奨されている。それらを忘れると1時間前後で小麦色になるが、肌にはよくない。
●暑さ対策
一般家庭でもエアコンが使われるようになったとはいえ、日中の暑さに比べて朝晩は涼しくなるために普及率は高くない。また電力の供給が少ないために、夏の暑い日に一気にエアコンを稼働させるとパンクする事態になりかねない。摂氏36度以上の日には海にも行かず、公共のエアコンが効いているところにいるのが一番。
またエアコンなどに頼らず、自分自身で暑さの対策をする必要もある。例えば、長そでの紫外線対策が施されている洋服を身に着ける。普通の洋服でもストレッチのない洋服や色の濃いものが紫外線対策になるといわれている。水分補給は必須のため、どこへ行くにも水のボトルを持ち歩くことが暑さから身を守るための対策となる。洋服だけでなく、帽子やサングラスは必需品。サングラスなしで長時間外にいると目が痛くなりかねないから要注意だ。
●火災対策
夏場は、気温の上昇に伴い、コアラが生活しているユーカリの木のユーカリオイルから発火することもしばしば。特に南オーストラリア州は夏場の乾燥した時には、風が強く吹くことが多く、その風に火災が広がることが毎年懸念されている。「ユーカリの木を伐ればそれで火災がなくなるのでは?」という質問もあるのだが、答えはノーである。
オーストラリアという国は自然を守る国。ユーカリの木を倒すことは自然の流れを壊すことになりかねない。また火災が起きてもすべてを消火するということは、それも自然の流れに逆らうという話もある。私たちが火災を起こさないために最大の努力をするしかないのである。
オーストラリアは自然が多いだけに、自然環境の変化が私たちの生活に大きく左右する。暑さ・日焼け・火災対策を自分たちが早い時期から考え、少しでも快適に夏を過ごしたいものだ。
《Australia photographer Asami SAKURA》
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