オーストラリアで自転車交通ルールが浸透している6つの理由 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

オーストラリアで自転車交通ルールが浸透している6つの理由

オピニオン コラム
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日本では、自転車ルールが厳しくなったがどれだけの人が自転車のルールについて知っているのだろうか。

オーストラリアでの自転車のルールは日本のものとさほど変わらない。

基本的なところでいえば、自転車は二輪なので歩道では乗らない、道路の左側を走るなど。唯一、日本と違うところと言えば、年齢問わず自転車のヘルメット着用の義務化がされているという点。こちらでは、そのヘルメット着用でさえほぼ徹底されている(一部ヘルメット反対論あり)。

自転車ルールの認知度は日本に比べるとはるかに高いように見受ける。オーストラリアの自転車のコミュニティーから見えてきたオーストラリアでの自転車ルールが浸透している6つの理由。日本とは違う背景や文化の違いからこの理由を考えてみた。

1、サイクリングが流行ではなくライフスタイルに溶け込んでいる

日本では通勤や通学以外での自転車はまだライフスタイルには馴染めていない感がある。オーストラリアでは、確かにこの10年で自転車が若干増えたようには見えるが、日常の生活の中に車と同じような感覚で自転車の存在がある。流行ではなくライフスタイルの溶け込んでいるということは生活の中に密着している、一過性のものではないということになる。

2、自転車が二輪という意識が高い

日本ではなかなか根付かない自転車=軽車両という意識。こちらでは自転車は二輪という意識がかなり強い。

歩道を歩くときは押して、また乗るときには車道またはサイクリングパスというのが一般的な考え方となっている。これはルールというよりは常識範囲。

3、ファミリーでサイクリングの時間的余裕がある

週末に(主に小学生以下の児童を含む)家族でのサイクリングの姿をよく見かける。またコミュニティーの大きなライドのイベントでは必ず子供も参加できるものも実施する場合が多い。

毎年行われているプロレースTourDownUnderでも子供向けのライドイベントがあり、毎年多くの子供たちが父兄の見守る中サイクリングを楽しむ。この家族で時間を作るというのは子供にとって自転車のルールを身近で学ぶのにはとてもよい機会。親が手本になり子供たちは自然に親からルールを学んでいるのである。

4、とりあえずやらせてみる

日本ではなかなか浸透しきれない、とりあえずやらせてみる。こちらでは、子供たちの自主性に任せている。自転車でも乗りたい子供たちの気持ちに任せて親は遠くから見ているという光景を目にする。

5、ルール守らずしての事故は責任問題を問われる

ルールは安全を守るためので、反則での事故の場合は自転車といえども責任を問われる場合がある。自動車との接触の事故でもヘルメットを着用していたかが問われることも。

なぜルールがあるのか、そのルールを守れないならば乗らないまたは反則をした時の罰則の覚悟ができていると判断される。

6、反則は罰金

日本ではある回数以上の反則を犯した場合は、自転車運転車講習を受講が義務付けられた。オーストラリアでは、現在は講習などは実施されておらず罰金のみとされている。

ルールは日本とさほど変わらないが、自転車の位置づけが違うこと、考え方・環境・背景が違うことが自転車のルールの認知度にも深くかかわっているようである。

《Australia photographer Asami SAKURA》

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