次世代のスポーツリーダーが集うつくば国際スポーツアカデミー…第一期生にインタビュー | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

次世代のスポーツリーダーが集うつくば国際スポーツアカデミー…第一期生にインタビュー

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つくば国際スポーツアカデミー第一期生の小坂真さん(2015年9月30日)
つくば国際スポーツアカデミー第一期生の小坂真さん(2015年9月30日) 全 3 枚 拡大写真
つくば国際スポーツアカデミー(TIAS)は9月30日、筑波大学会館本館で「入学式・キックオフセミナー」を開催した。

日本政府が推進するスポーツとオリンピック・パラリンピックムーブメント普及のための「Sport for Tomorrow」プログラムの一環となるTIAS。母体は筑波大学だ。オリンピック・パラリンピック教育をはじめ、最新のスポーツマネジメント、ティーチング・コーチングなどを学ぶことができる。

入学式では、日本を含めた12カ国から18名が一期生として出席した。一期生のひとり、小坂真さんは大学卒業まで野球、卒業後はソフトボールをプレー。年間100日以上の海外出張があり思うように練習できないサラリーマン時代を経て、横浜と北海道のインターナショナルスクールで体育教員を勤めるかたわら2007年まで選手活動を継続。教員時代にはカナダ留学も経験した。現在はアシックスでオリンピック、パラリンピック関連の仕事を担当している。

次世代のスポーツ界を担うリーダーを養成するこのプログラムの一期生となった小坂さんは、何を想いこのプログラムに参加したのだろうか。その胸の内を聞いた。

---:TIASに入学したきっかけは何ですか?

小坂真さん(以下敬称略):現在、私はアシックスに勤めているのですが、会社自体も「Sports for tomorrow」の理念に共感しています。その理念のもと運営されるTIASですから、自分からというよりむしろ会社の方からTIASを受けてみないか、と誘いを受けました。それがきっかけです。

---:スポーツ界でどのようなことに挑戦していきたいのでしょうか?

小坂:コーチ、教員をしていたこともあって、現場が一番大事だと思ってやってきました。しかし、指導者として同時にスポーツ界の構造自体について思うこともあったのです。

例えばですが、100人以上も部員がいる部活の中には、一度も試合に出場できない選手がいるでしょう。本当に彼はそれでスポーツを楽しめるのか。逆にチームのトップで、ずっと試合に出ずっぱりの選手は高校生のその時期にケガのリスクや不必要なプレッシャーを与えられて、ピークのときに遺伝的限界を迎えられるのか。今のままで本当にいいのか。

こういった思いを巡らせている内に、コーチや監督の立場ではある意味限られたことしかできないな、と感じたんです。ですから構造的な、ストラクチャーの部分から変えていける立場になりたいな、と。そういった思いはずっと抱いていました。そこでこのチャンスが来たというわけです。

---:確かに、今は構造そのものを変えるのに適した時期ではありそうです。

小坂:2020年に東京オリンピック・パリンピックが日本で開かれ、多くの意識がスポーツ界に向かっています。スポーツ界のストラクチャーを見つめなおすのは今しかないと感じています。変化は確実に少しずつ起きていますが、現場はあまり変わっていないのが現状です。ストラクチャーが変わらないと何も変わらない。逆に言うとストラクチャーさえ変われば現場は変わっていく。そう考えています。

---:仕事は引き続き続けていきますか?

小坂:アシックスに勤め、オリンピック・パリンピックの仕事を引き続きしながら、ここでの研究、つまり構造をどう変えていくかを学んでいくことが半分仕事になっていくと思います。

---:ここでのプロジェクトを通して何を得ていきたいですか?

小坂:自分のやりたいことを言い続けるだけではなく、周りの人とうまくコミュニケーションをとりながら自分のやりたい方向に導いていくスキルを身につけたいと思っています。僕はそういうのがあまり得意でないので。

また、他の学生の考え方を聞いてみたいですね。僕も海外に住んでいたことはありますが、僕が訪れたこともない国から来た学生ばかりなので。つくばの先生の話、IOC(国際オリンピック委員会)の人々の話もとても楽しみです。

《大日方航》

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