【小さな山旅】「最低山」の魅力…茨城県・天神山(3) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【小さな山旅】「最低山」の魅力…茨城県・天神山(3)

オピニオン コラム
「最低」クラスの山だからこその、魅力だってある。
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「日本百名山踏破は無理だけど、全国の最低山を踏破するのは可能ではなかろうか?」

茨城県の最低山「天神山」を華麗に踏破した筆者は、そのように思った。

●「一番」の魅力
「何事も、やるからには一番を目指せ!」
幼い頃に、そのように言われることなどまったくなく育てられた筆者は、「一番」になることにまったく関心がないまま大人になってしまった。

だから「一番になってやろう」など思ったことは一度もない。ましてや、住んでいる茨城県が生産量日本一の農産物がたくさんあろうと、工場の立地件数や面積が日本一になろうと、日本一大きなフクロウの像があろうと…ほか、たくさんの日本一があろうと、たいして興味をそそられなかった。

それは、悪い方面でも一緒で、学生時代にテストの点数がクラスで一番悪かった時も、たいした関心は抱かなかった。それは、茨城県が魅力度ランキング最下位の常連であろうと同じである。

だが、「最低山」については違った。

●「最低山」の魅力
道に迷いはしたものの、わずかな登山時間で「登頂」という達成感を味わえる。しかも、その山は「最低」といえども、その地域で「一番」の山なのである。

それに「最低」と言うと聞こえは悪いが、山にとって「最低」なのは標高だけで、何もその山が「最悪だ」と言っている訳ではない。最低な標高でも、最高の魅力があるかもしれないし、ないかもしれない(恐らく、ない)。

ともあれ、県下一低い標高の山を踏破したことには変わらない。「一番」の山を、自分の力で、割と簡単に、踏破した後の微妙な達成感。最低山の魅力はこれに尽きる。

そもそも、最低山に登ること自体は至極簡単なことかもしれないが、そこに辿り着くまでが一苦労なのである。カーナビには表示されないし、山の本にも記載されていない。ネットで検索すればヒットはするものの、その場所の詳細を探すのは簡単なことではない。

テストでまるで努力せずに最悪な結果を生むこととは、まるで訳が違うのである。最低山の魅力にすっかり取りつかれた筆者は、全国の最低山を踏破してやろうと、いつにないやる気に満ちあふれた。早速、全国の最低標高の山をネットや本でもって調べ、キーボードをカタカタと打ち込む。

そうこうするうちに、午前3時を迎えていた。翌朝の早朝取材を控え、この原稿の執筆をしている。

どうにも寝不足必至、遅刻覚悟の状況の中、「最低だ」とひとりごちる。最低な気持ちでつづった「最低山の魅力」についての文章が、最低な出来にならなければいいが…と不安を抱きながらも、さすがに眠くなったので、このへんで締めさせていただくとしよう。

《久米成佳》

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