【THE REAL】ガンバ大阪の下剋上を導いた知性と感性…MF遠藤保仁が稀代のプレーメーカーと呼ばれるゆえん | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE REAL】ガンバ大阪の下剋上を導いた知性と感性…MF遠藤保仁が稀代のプレーメーカーと呼ばれるゆえん

オピニオン コラム
遠藤保仁 参考画像(2015年10月21日)
遠藤保仁 参考画像(2015年10月21日) 全 7 枚 拡大写真
センターサークルの手前付近にポジションを取っていたガンバ大阪のキャプテン、MF遠藤保仁の脳裏にはその瞬間、「絶望」の二文字が浮かんでいた。

「正直、入ったと思ったので。歴史に残るスーパーゴールになるのかなと」

浦和レッズのホーム、埼玉スタジアムで11月28日に行われたJリーグチャンピオンシップ準決勝。1対1のまま両者ともに譲らず、PK戦突入の気配も漂ってきた延長後半13分だった。


遠藤保仁

自陣でボールをもったDF丹羽大輝が、FWズラタンの執拗なチェックを受ける。味方のフォローもない状況で、丹羽は仕方なくGK東口順昭へのバックパスを選択する。

もっとも、セオリーならばピッチ上に転がすはずのバックパスが、東口の頭上を越える軌道を描いていくではなか。必死に背走し、空中で必死に伸ばされた東口の右足をボールがかすめていく。

まさかのオウンゴールで死闘に決着がつくのか。数秒間の刹那にガンバの選手たちは最悪の結果を覚悟し、レッズの選手たちは天からの贈り物に心を躍らせはじめる。

ほんの一瞬ながら、両チームともに動きが止まる。もちろん遠藤も状況を見入っていたひとりだった。

「運があるのかどうかわからないですけど、実際にあれから始まっているし、あの瞬間に完全にフリーとなった選手が出てきてもいた。何とも言えないですけど、やはり運にも助けられていたんですかね」



ボールが左ポストに弾かれた瞬間に、ズラタンをはじめとするレッズの選手たちは思わず天を仰いだ。ひるがえって、ガンバはどうだったか。ほんのわずかながらつま先にかすらせ、ボールの軌道を変えていた東口のスイッチは、すでに攻撃へ切り替えられていた。

目の前に転がるボールを追いながら、右タッチライン際でフリーとなっていたDFオ・ジェソクへ素早くパスを通す。このとき、遠藤はゴールへの青写真を描いていた。

「(オ・ジェソクから)パスが来る前の時点で、ダイレクトで前へというのは頭に入っていました。僕がボールをもらう前にパト(FWパトリック)の位置も確認していましたし、パトも上手く感じてくれた。あれば最良の策だったのかなと」

【MF遠藤保仁が稀代のプレーメーカーと呼ばれるゆえん 続く】
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《藤江直人》

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