【澤田裕のさいくるくるりん】盗難から愛車を守る方法にも、技術発展の恩恵
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コラム

サイクリストにとって大切なのは、何も新品の高級車ばかりとは限りません。何年も乗り続けて、ちょっと古ぼけた愛車。他人に言わせたら「もう十分に元は取ったでしょ」という自転車こそ当人にとって愛着があり、盗まれでもしたらショックは計り知れません。
■盗難対策には施錠。でも…
こうした悲劇を未然に防ぐため、欠かせない自衛手段が施錠です。が、施錠ほど煩わしく、かつ自転車に楽しく乗るというサイクリングの本質から外れた行為はありません。しかも携行せざるをえないロックは、1gを削るのに血道を上げる自転車乗りにとってありえない重量のものばかり。さらに言えば、重いものほどロック本来の機能を満たすというジレンマもあります。
せめて開け閉めの手間だけでも軽減してくれたら…そう思っていたところに見つけたのが指紋認証式のワイヤーロックです。iPhoneやiPadに採用されて以降、認知が広まってきたこの仕組みをロックに取り入れたものです。
指紋認証式ということで、当然ながら鍵を持ち歩く必要はありません。後輪に掛けたワイヤーロックの鍵を自宅に置き忘れたことに気づき、前輪だけ外して輪行バッグに詰めて引き返した苦い経験のある僕にとって待望の品です。ダイヤル式でもいいのですが、「セキュリティに一抹の不安がある」「肝心の番号を忘れてしまう」といった弱点があり、暗い場所だと番号を合わせられません。
ネックは価格。1万5000円と高価で、簡単には手が出ません。指紋認証自体、今後の普及が見込まれる新しい技術ですから、やがて量産効果で安くなった頃合いに、通販サイトでポチッとすることになりそうです。
■鍵にも最新技術が採用される
一方で盗まれた自転車の捜索にも、最新技術を生かした製品が登場しています。それがGPSトラッカー。取り付けた盗難車の現在位置が、PCやスマートフォンなどにリアルタイムで表示できるというものです。
GPSが検出した位置情報を3Gなど移動通信システムを使って発信。インターネットを経由し、どこにいても受信できます。GPSの精度は数mと、いわばピンポイントで捕捉できますから場所の特定は容易。ただし、GPSが検出できない地下や建物の奥深く、あるいは移動通信システムのエリア外などに置かれた場合はアウトです。
このGPSトラッカーには、別の利用法も考えられます。それがサイクリングイベントでの参加者の状況把握。それぞれ持たせておくだけで、どこを走っているかがひと目でわかる仕掛けです。こちらも指紋認証式のワイヤーロックと同様に高価で、おいそれと導入するわけにはいかないでしょうが、道迷いや事故などのトラブルが発生した際に威力を発揮することでしょう。
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