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福島県社会人2部リーグ「いわきFC」に、オランダの一流監督が来た理由

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福島県社会人2部リーグ「いわきFC」に、オランダの一流監督が来た理由
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いわきFCを運営する、「いわきスポーツクラブ」の代表取締役に就任した、前J1湘南ベルマーレ社長の大倉智氏が13日、都内で会見を行った。

日本サッカー界にイノベーションを起こすべく立ち上がったといういわきFC。記者会見にはオーナーであるドームの安田秀一社長と、元オランダ代表で、アヤックスのアカデミー監督も勤めたことのあるピーター・ハウストラ監督も同席した。

かつてオランダ代表、サンフレッチェ広島でもプレー経験のあるピーター・ハウストラ監督。アヤックスのアカデミー監督も務めた経験がある。ピーター監督は

「はじめまして。わたしはピーター・ハウストラです。オランダから来ました。いわきFCで監督をすることを楽しみにしています」と片言の日本語で挨拶し、会場を沸かせた。会見ではピーター氏への質問がされた。

---:今回のプロジェクト、はじめて話を聞いたときどう思ったか。

ピーター:この話をはじめに聞いたときはすごく興奮しました。このようなすごいチャンスは人生にあるかないかだと思ったので、聞いたときはすぐにイエスと答えました。日本でも20年前に2年間プレーしていたので、日本を出てからもずっと戻りたいと思っていました。

プレーヤー、コーチとしての経験がこのプロジェクトに活かせると思いました。いわきでこのプロジェクトをするということはいわき市の復興のために力になれるとも思いました。

---:海外と日本のサッカーの違いは?

ピーター:日本は強いサッカーをしている国だと思っています。でも、トップ10ではなくトップ15に入る国です。大きな理由はユースのディベロップメントだと思います。オランダのアヤックスはクラブチームでは6歳からプレーをしています。若い頃からチャンスを与えるということです。トップレベルのプレーヤーに求められるレベルは高いです。選手はテクニカル、戦略的、メンタルでも強いレベルを求められています。もちろんフィジカル面でもトップレベルです。

日本でも若いプレーヤーに長い期間チャンスを与えることが大事だと思います。フィジカルトレーニングもすごく大切です。

大倉社長:世界では守備の概念がないくらいに前に前にゴールを目指すのが潮流です。はたしてそういうサッカーがJリーグで繰り広げられているか、というと甚だ疑問ですし、順位を落とさないように戦っているように見えます。その解決策としてはフィジカルの向上もそうだし、アカデミーの構築もそう。いわきFCだけでなく、いわき全体を三角形にしながら、サッカーチームとしてもメソッドを提供していきたい。

安田社長:アヤックスにできて我々にできないわけはありません。

大倉社長:だそうです、できます。目に見えないものに投資をすることを日本人はためらいますが、それを壊すダイナミズムがドームにはあるので、協力してやっていきたい。

安田社長:僕と大倉が考えていることをピーターは直感的に話したことを理解してくれた。今の日本はなにか新しいことをしようとすると、「~だからだめ」とすぐ言われます。でも、アスリートは常に新しい世界を構築していく存在だと思っています。新しいプレーをつくっていくのがアスリート。みんながもっている常識を打ち破っていくんです。王貞治は一本足打法で新記録をつくった。これが本来のアスリート。それが夢や希望を与えるのです。


社会人2部リーグのチームにオランダ人の敏腕監督はなかなかやって来ない。ピーター氏は、大倉社長、安田社長の「日本サッカーの改革を通して社会変える」という熱い思いに少なからず突き動かされた。

もちろん、経済的な理由も存在する。米国のスポーツ用品メーカー、アンダーアーマーを日本で展開するドーム社がオーナーに就任したことによって、初年度の予算は「かなりある」と大倉社長は話してくれた。

いわきFCでの活動を通して、日本サッカー、そして社会にイノベーションを起こしていくことを目指す。

《大日方航》

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