山中:考えるようになりましたね。学生時代やプロキャリアの序盤よりも、いい意味で悩みが増えました。色々考えながらというか。
---:そこで新しいトレーニングがあったらどんどん取り入れていく?
山中:そうですね。それは本当に年齢とキャリアを重ねないとできなかったことで、1日のトレーニングの内容の濃さというのは明らかにレベルが上がっていますね。
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アンセルモ・モレノと対戦した9回目の防衛戦
---:最近、トレーニングキャンプをしてきたそうですね。普段のジムトレーニングと違うのですか?
山中:まったく違うんですよね。ボクシンググローブなんて一切はめないですし、約1週間のキャンプなんですけど走るのみ。
---:ひたすら走るだけ?
山中:そうです。朝、クロスカントリーコースとか陸上競技場の外周、芝を中心に10何キロ走ったり。午後はインターバル系の、ダッシュ系のメニューを砂浜でやったり。ホント走るのみですね。足腰だけをひたすら鍛えるっていう。もちろんその中で1日1回は練習で常にシャドーボクシングを何ラウンドも入れてましたけど。
---:普段のトレーニングの流れ
山中:基本的にトレーニングの時間は2~3時間のあいだで日によって調整しています。
---:1週間で休みはあるのですか?
山中:日曜日は必ず休みを入れています。ジム自体が休みなので。逆に休まないと強くなれないですね。若いうちはいいんでしょうけど。
---:昨年7月、ナイキのトレーニングセッションで山中選手が「サンドバックやミット打ちで上半身の筋肉は自然とつく。下半身は意識してフィジカルトレーニング、体幹トレーニングをやっている」と話していました(※)。具体的にはどんなメニューをこなしていますか?
※参考記事:ナイキトレーニングセッション
山中:下半身は腰回りからお尻、太ももにかけての安定感を、強いパンチでも流れない下半身を作るのを目的にしています。
---:下半身トレーニングは走り込みも多いのですか?
山中:走り込みとはフィジカルトレーニングはまた違っていて、走り込みは下半身強化になりますし心拍数をあげて体の強さだけではないトレーニングになる。フィジカルトレーニングは下半身をしっかり鍛えて、安定感をだすためのものという意識ですね。
(その2に続く 「日々の練習の成果」が勇気につながる)
※ ※ ※
●ボクシング世界チャンピオン・山中慎介選手に聞く
その1 「神の左」は当初右打ちだった
その2 「日々の練習の成果」が勇気につながる