国内で注目されるのは6月4日・5日に千葉・幕張海浜公園で行う「レッドブル・エアレース千葉2016」だ。ワールドチャンピオンシップの第3戦目となる。
「2008年くらいから日本で開催したいと思っていた。色んな機関、団体に協力してもらい、テストイベントを行なったりして許可を得て、やっと実現したという背景がある。ひとりの航空人として純粋に嬉しい」
室屋は日本で再びレッドブル・エアレースが開催されることを感慨深そうに語る。昨年の千葉大会は2日間合計で延べ12万人もの観客が集まり、レッドブル・エアレース史上最多となる観客動員数となった。当時、「今日が今までの人生で一番いい日だった」と喜びを表していた。
2016年シリーズについて、「昨年は今年の布石」「チーム体制が着実なものとなってきていて、いい形でチームが醸成している」「今年はいい状態で望める」と何度も強気の発言をすることで自信をうかがわせる。
だが、千葉で行なわれるレースについては気を引き締めることも忘れなかった。
「千葉は横長のコースであり、直線のスピードが出やすい。オーバーGもしやすいため、機体のセットアップが難しい。しっかり準備しないといけない」
昨年の室屋は、ラウンド・オブ・14で最速タイムを叩き出し表彰台への可能性を感じさせた。しかしラウンド・オブ・8でオーバーGの反則をしてしまった。オーバーGとは、パイロットがレース中に10Gの制限を超えること。この場合ゴールが認められない。
その結果、最終的に1位を獲得したポール・ボノムに破れている苦い思い出がある。「オーバーGもしやすい」と語ったのはその戒めの意味もあるだろう。
室屋義秀キックオフ会見 pic.twitter.com/YGhasZEbkc
— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2016, 2月 24