白馬のバックカントリースキー環境を整える、ベテラン職人の存在
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
しかし、バックカントリースキーは雪崩事故に巻き込まれる危険性を内包している。警察庁の調べでは、2011年~2013年の期間で全国のバックカントリースキーによる遭難者数は174人。うち34人が死亡している。物議をかもしている社会問題なのだ。
こういった背景の中、長野県白馬村の白馬観光開発はより安全にパウダースノーを堪能できるよう、今シーズンから白馬にパウダーエリアを2カ所新設した。
●アバランチコントロールで安全性を担保
安全性を担保するため、白馬はアバランチコントロールを実施している。これは雪が降った後のスキー場で人為的に雪崩を起こすことで、スキー客の滑走による雪崩事故を未然に防ぐものだ。
主にダイナマイトを複数カ所に仕掛け爆発させる方法と、スキーで斜面を滑ることで雪崩を誘発させる方法がある。
ダイナマイトを使用したアバランチコントロールは熟練した技を持つ、限られた職人しか行なえない手法とも言われている。職人は、降雪量、地形などからダイナマイトを仕掛けるポイントや爆破タイミングなどをコントロール。狙い通りの場所で雪崩を発生させる。
白馬八方尾根スキー場、白馬岩岳スノーフィールド、つがいけ高原スキー場を運営する白馬観光開発の深澤宣夫マネージャーは、「ゲレンデ外の滑走で発生していた雪崩の問題をアバランチコントロールすることで、お客様に安全にパウダーを楽しんでもらえるようになった」と話す。
パウダーエリアを滑るには、事前講習を受ける必要がある。この講習を受けた人にバッジとステッカーを配り、それをつけている人のみがエリアを滑ることができる仕組みとなっている。
1月中旬からスタートしたサービスだが、利用者はすでに500人を超えているという。
●2015/2016シーズンからオープンした非圧雪面エリア
・TSUGAPOW DBD(ツガイケパウダー・ダブル・ブラック・ダイヤモンド)
・黒菱オフピステ(通称:裏黒)
《大日方航》
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