中学球児が高校で活躍するためにすべきことは?…名物監督にインタビュー | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

中学球児が高校で活躍するためにすべきことは?…名物監督にインタビュー

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甲子園球場
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高校野球のステージに憧れを抱いている中学球児のみなさん。現役高校野球監督に、どうすれば高校野球で活躍できるかを聞きました。第1回は東海地区きっての「名物監督」・尾崎英也監督(いなべ総合学園高校)だ。

●負けず嫌いで素直な子は高校でも伸びる

Q.軟式球児と硬式球児の違いは?

尾崎英也監督:投手をはじめとして、投げることに関しては軟式球児のほうが伸びる余地があると思います。高校で今までより重いボールを投げるとなれば、自然とヒジが先に出て、しなりが身につくからです。守備では低くて速いゴロや、飛距離・高さのある打球に慣れる必要がありますが、2~3ヶ月もあれば大丈夫。野球のコンセプトが変わるわけではありません。

Q.チームに軟式出身者はどれくらい?

尾崎監督:半々ぐらいです。硬式出身者が増加傾向ですが、高校で野球部に入るつもりの子は初めから硬式を選ぶケースも多いし、硬式チームの数が増えた影響もあるでしょう。2013年秋から始動した新チームのレギュラーで軟式出身者は1人だけですが、それは偶然であり、夏はスタメンのうち5人が軟式でした。いい素材の子は軟式にもたくさんいます。

Q.高校で伸びる選手とは?

尾崎監督:負けず嫌いで素直な子ですね。たとえ中学時代に活躍していても、素直さを欠いては成長はない。高校野球は甘くないですが、現実を受け入れて謙虚に反省し、“負けてたまるか”のハートを持てること。そして、イヤな練習でも黙々と取り組める子ですね。たとえば、走り込みはみんな嫌いだと思いますが、そういう基礎的なことを反復できる子は伸びます。

●いなべ総合学園高校野球部の選手たち

Q.1年生から起用したくなる選手とは?

尾崎監督:まずはスローイングに問題がないこと。スローイングで悩んでいては、守備位置を与えられませんから。下半身を使い、フットワークで投げることが大事。つまり、上半身の筋肉に任せて力ずくで投げるのではなく、足で地面をとらえて投げているかどうかです。そのためにも基本はキャッチボールですね。あとは守備力があり、足が速ければより良いです。

Q.高校野球の醍醐味とは?

尾崎監督:高校野球を通じ「自分との戦い」に打ち勝ち、結果を出して「感動」を味わう。これは人生を豊かにしてくれる大きな経験となるでしょう。仲間とのやりとりを重ねながら“自分を超越”することで、“少年”を“青年”にしてくれるのが高校野球です。

●体が小さくてもいずれ大きくなるから心配はいらない

尾崎監督は中学時代、指導者から「チビやから試合に出られるわけないやろ」と言われてショックを受け、やる気をなくし1週間ほど練習を休んだことがあったという。

そんな自身の経験をふまえ、体の小さな中学球児に対し「今はまだ体ができていなくても、成長は個人差があるし、時間がたてば体も大きくなる。つまり、まだ“時期がきていない”だけ。来たるべきその日のために、逃げることなく今を過ごしてほしい」とエールを送る。一方で「早く体が大きくなった子は、小中学校では目立つ存在で力も強いけど、そのために力任せで雑なプレーになったり、過去の栄光に浸るあまり素直さを失ってはだめ」と自戒を促した。

※ Timely!Jr #1より転載

■監督プロフィール

尾崎英也(おざきひでや)監督・・・1958年生まれ。「人間力」をテーマに掲げる熱い指導と、野球技術についての監修DVDが出るなど鋭い理論が有名な、東海エリアきっての「名物監督」。前任の四日市工業高校時代を含め、春夏通算で7度(2014年8月現在)の甲子園出場を果たしている。

■チームプロフィール

いなべ総合学園高校

三重県いなべ市にある公立高校。2006年に尾崎監督が赴任して以来、強豪野球部となり、2010年の夏に甲子園初出場。2013年は春の三重県大会で優勝した。部員数は3学年合わせて毎年60人前後。プロ野球のスカウトが注目する選手も多数輩出している。

記事提供:Timely! WEB

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