どんな国のどんな時代であろうと、100パーセント安全というのはあり得ません。子供を持つ親は、「自分の子供に何かあったら…」と、なおさら危機感を強めているかと思います。
そんな心配を少しでも減らすために、自治体やPTAが中心となり、「子ども110番の家」の活動が始まりました。地域全体で子どもたちを守る活動です。
街を歩いていると、この「子ども110番の家」の札を見かけることもあります。実は「子ども110番」の活動は、ある業界にも浸透しているのです。
あなたは知っていた?「タクシー子ども110番」の存在
東京のタクシーは、大通りから路地裏までありとあらゆる場所を走っています。子供に助けを求められたタクシーは、空車実車に関わらず子供を保護し警察に通報することになっています。ただ、こんないい制度にも一つ欠点があります。誰もこの制度の存在を知らないということです。
— らき(明日)@ニート (@tea_raki) 2015年6月24日
ツイートにあるように、子どもに助けを求められたタクシーは、その子どもを保護し警察に通報するのです。しかし、『タクシー子ども110番』の制度を知っている人が少ないというのが、現状なのだそう。
また、このツイートでは「東京」となっていますが、東京以外にも『タクシー子ども110番』は存在します。
@tea_raki @tasu_cafe 東京以外にも大阪、広島、岐阜、千葉、北海道などなどにも「タクシーこども110番」の制度があるようですよ。元ツイから数年経っているので、情報がアップデートされているようです。
— のほほん堂 (@nohohondo) 2015年6月25日
京阪神で営業する大阪の阪急タクシーなど、事業者が独自に取り組んでいる例もあるそうです。この『タクシー子ども110番』、具体的にはどういった活動が行われているのでしょうか。
東京都での始まりは2006年からだそうで、「東京ハイヤー・タクシー協会」に加盟する事業者が実施しているそうです。
実は、東京でこの活動が始まる前に、地方で「タクシーで子供を保護する」という活動例がありました。その例を見て、東京都は実施に踏み切ったそうです。
警視庁と東京都もタクシーで子どもを保護する『タクシー子ども110番』の活動に協力をしています。法人タクシーだけではなく、個人タクシーでも同様の取り組みをしているところもあるといいます。
犯罪に巻き込まれそうになった子供がいたらタクシーで保護し、警察に通報するという『タクシー子ども110番』。これは24時間、街を走りつづけているタクシーの特性を活かした取り組みです。
実車/空車関わらずOKだそうです。タクシーこども110番 「怖い目にあったり、あいそうになったらタクシーに助けを求めることを普段から「こども達」に教えてあげて下さい」https://t.co/XFXxRIsKZC pic.twitter.com/kKdEmAOUhO
— tango (@tangot1967) 2016年3月30日
「子ども110番の家」のように『タクシー子ども110番』の車には、目印としてステッカーを貼っているといいます。仮に貼っていなかったとしても、加盟事業者の法人タクシーであれば、シールが貼っていないタクシーでも子どもを保護できるといいます。
指摘される問題点…
@tea_raki @NeneLue 子供がどのように助けを求めたらいいのかがわからないですね。ただ乗りたいだけだったりとか。助けて欲しい時のジェスチャーみたいなのがあるといいなぁと思います。
— パンダ番長 (@altonton) 2015年7月5日
追い込まれた子供にとって誰かに助けを求めるという事が、どれほど勇気が必要なのか。助けて、という一言を言う事の壁の高さも含めて、実際にタクシーとどうコンタクトするかが分からない、というのが現状だと思います。@tea_raki @SayakaFelix
— Alex Tango (@Tango_jp) 2016年3月29日
この活動は全国を上げて取り組んでいるわけではなく、各地方それぞれに委ねられているというのが現状のようです。
そして、この取り組みの知名度が低いのも、大きな問題点であるかと思います。まずは知られることから..。
知られることにより、タクシーの存在が犯罪を事前に防止するのかもしれません。
近所付き合いというのが、段々となくなってきている日本ではありますが、子どもたちの安全は、私たち大人が守っていくべきなのでしょう。『タクシー子ども110番』も課題はまだまだあるのかもしれませんが、子どもたちを守る大事な取り組みに変わりはないようです。