震災復興へ、母の夢をかなえるために…リオ五輪代表の競輪3選手
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
「前回は初出場だったのでうれしさのほうが強かった。今回は出場枠の獲得にこれだけ苦戦するとは思っていなかったので、正直なところホッとしたという気持ちが強い」とスプリントに出場することが予想される中川。6月に37歳を迎える。アテネ、北京とオリンピック出場に挑戦したものの選考落ち。「ロンドンでやっと出られたという感じだった」と続ける。
「オリンピックまでまだ3カ月あるが、世界レベルの選手との実力を比べるとトップには届いていないので、少しでも近づけるようにしっかりと調整していきたい」
本業の競輪は5月に開催されるダービーまで出場予定で、それ以降はオリンピックを目指して伊豆ベロドロームでの練習に打ち込む。6月にはカナダ遠征をして実戦の感を養っていく。
3大会連続のオリンピック出場となる32歳の渡辺は、「出場枠争いでは厳しい戦いを強いられた。これまでやって来たすべてをもう一度見直して、悔いの残らないレースができるようにしっかりとやっていきたい」と真剣な表情で語った。福島第一原発に近い福島県双葉町出身。ロンドンオリンピック直前に東日本大震災があった。
「帰宅困難地域の人たちも応援してくれたが、メダル獲得にはいたらなかった。リオでそのリベンジを果たすことで災害の復旧復興につながると思うので、全身全霊を込めて戦いたい」
子どものころから憧れていたオリンピック。北京で味わった悔しさはその後の2大会へのモチベーションになったという。
初選出となった27歳の脇本は、「なかなか経験したことがないので戸惑いはあるが、レースをシミュレーションしながらしっかりとやっていきたい。(同じトラック競技選手の)弟に対しても(オリンピック選手としての姿を)見せたいという気持ちがある。2018年には地元福井県で国体があるので、自転車がメジャースポーツになれるようにオリンピックでいい成績を納めたい」と決意を表す。
競輪選手になったのは、オリンピックに出るためだ。母親がオリンピック選手となる息子を夢見た。
「応援してくれているので、本大会でも頑張ろうと思う」
《山口和幸》
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