コービー・ブライアント引退…完全燃焼「これ以上できることは何もない」
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
若いころのエネルギーに充ち満ちた姿を取り戻したかのようなプレーに、満員の観客からは大歓声が沸き起こった。試合後の会見でコービーは、「こんなことになったなんて信じられない。本当に今でも驚いている」とラストプレーを振り返った。
「今夜はずっと元チームメイトやファンや家族がサポートしてくれた。とにかく信じられないようなことだ。今夜の試合を迎えるにあたって、悪いプレーはしたくないと思っていた。だから試合に集中しようとしたが立ち上がりはひどいものだった」
現役最後の試合で多くのゴールを決めてもらおうと、チームメイトはコービーへ優先的にパスを供給した。しかし、前半はシュートのタッチが合わず22得点にとどまる。チームもジャズにリードを許して折り返した。
だが徐々にフィーリングが合い始めた後半、コービーはゴールを量産する。その影にはチームメイトの励ましがあったという。
「少しナーバスになっていたが、試合が少し動き出すと落ち着くことができた。チームメイトがずっと勇気づけてくれて、とにかくショットを打てと言われた。今までと逆のようだったよ」
コービーは外れても、とにかく恐れずシュートを打ち続けること、チャレンジしていくことをチームの先頭に立って体現してきた。その自分が周りから「シュートを打て」と言われることに妙な感覚もあったと笑いながら話す。
現役引退という大きな決断を下したが後悔はないとも語るコービー。現役復帰の可能性は否定した。
「自分の決断について心から穏やかに感じられるのは、バスケットボールに魂を尽くしてきたからだ。これ以上できることは何もない。NBAの試合でもう一度プレーすることは決してない。『絶対などということは絶対にない』と言われるのは分かるが、絶対にない」
《岩藤健》
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