世界ラリークロス選手権が開幕…優勝はソルベルグ
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WRC(世界ラリー選手権)で2004~12年に9年連続チャンピオンとなり、アメリカ伝統のヒルクライムレース「パイクスピーク」でも驚愕のタイムをマークして優勝したことがあるなど、すでにモータースポーツ界のレジェンドとなっている男、ローブ。ダカールラリーにも挑戦を始めている彼が、今季のレギュラーシーズン主戦場に選んだのは、FIAの世界選手権シリーズとしては新興の部類に属すWorld RXだ。プジョー 208 WRX(スーパーカークラス)を駆り、新たな覇道を歩み出す。
舗装とダートがミックスされたクローズドコースを複数台のマシン(ラリー系統の競技車両)で周回して競い、上位者が勝ち進んでいって最後にファイナルを戦うというノックアウト(トーナメント)方式がラリークロスの根幹。World RXでは、各自が複数回走るヒート(予選)の総合成績上位12人がセミファイナル(6人ずつの一発勝負)に進み、そこで6人だけがファイナル進出の権利を得る。
ラリークロス参戦経験はあるが、World RXへのフル参戦イヤー初戦ということになった“新人”ローブ。ヒートから安定した速さを発揮してセミファイナル進出を果たすと、そこを2位で通過。ファイナルではミッショントラブルの影響もあって6台中5位に甘んじたが、さすがの適応力を見せた。
セバスチャン・ローブのコメント
「ここでの“修業”は間違いなく容易ではない、ということだ。トリッキーなコンディション(が常のラリークロス)では、どんなドライバーもミスをする。私もミスをしたし、ヒート4でのそれは大きな痛手ともなった。でも、そこから巻き返しを図り、セミファイナルではいい走りをしてファイナルに進むことができた。
ファイナルではポディウムも視野に入れていたが、残念ながらトランスミッションのトラブルで上位フィニッシュはできなかった。でも、ラリークロスの雰囲気はとても好きだよ。マシンはとにかくパワフルで、ドライブするのが本当に楽しい。たくさんの観客が応援してくれることも素晴らしいね」
いきなり優勝とはならなかったが、今シーズン今後の戦い(残り11戦)に期待のもてる内容の開幕戦だったようである。
開幕戦優勝は、3年連続のWorld RX王座獲得を目指すペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)。2003年のWRC王者(当時はスバル所属)でもあるペターが、かつてのライバルに“先輩”としての貫禄を見せつけた格好で、この対決構図も今季を面白くしてくれそうだ。
世界ラリークロス選手権が開幕、注目のローブは5位…優勝はソルベルグ
《遠藤俊幸@レスポンス》
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