かつてライトヘビー級に絶対王者として君臨していたジョーンズ。だが交通事故を起こし現場から逃走、のちに逮捕されるなどの問題行動を重く見たUFCから王座剥奪と無期限の出場停止処分を科されていた。
2015年1月3日以来の復帰戦となる試合は、本来なら正規王者ダニエル・コーミエとの大一番になるはずだった。だがコーミエの負傷により対戦が流れ、同級6位のサンプルーとの対戦が決まった。
欠場前の圧倒的な強さを知っているファンからは、入場時点で多くの歓声が飛んでいた。どんなファイトを見せてくれるのかと期待されたが、すぐに歓声はブーイングへと変わった。
ジョーンズは動きに精彩を欠き、サンプルーのパンチを受けるなどヒヤッとする場面があった。長い手足を折り畳んだヒジやヒザを見せるが、スタミナは続かず終盤に入ると動きが止まる。一方のサンプルーも急な代役出場でコンディションは万全と言えず、終盤には両者ともガス欠だった。
試合は第4ラウンドにテイクダウンを奪い、明確なポイント差をつけたジョーンズが判定3-0で勝利した。元王者が試合巧者ぶりを見せつけた格好だが、期待はずれの内容にファンからは「ジョーンズ動きにキレがない」「JJオーラなくなったな」「ブーイングも仕方ない」「JJって大きい相手苦手だよね」などのコメントが寄せられる。
試合後のジョーンズは、「こんなベルトはほしくない。本物じゃないからね。本当のベルトがほしいんだ。今日は調子が出るまで時間がかかってしまった。期待してた人は申し訳ない」とインタビューで語った。
またインスタグラムを更新して、「昨夜のファイトはパズルの重要なピースだった。この戦いで感じたフラストレーションは、次の闘いのための燃料になる。すべての物事には理由がある。私は毎日学んでいる」と、ここから調子はよくなっていくと綴っている。