インディカー第5戦、パジェノーが盤石の強さで3連勝…佐藤琢磨は18位
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
今月末には伝統の「インディ500」、記念すべき第100回大会が行なわれる“聖地”インディアナポリス・モータースピードウェイ、そのビッグオーバルの一部も利用した1周2.439マイル(約3.9km)のロードコースを82周して競われるのが「インディGP」である。インディ500月間である5月のセミメイン的な位置づけのレースとして、2014年から開催されている。
今季ここまでオール2位以内、開幕2戦連続2位のあと、目下2連勝中で前戦ではポール・トゥ・ウインも飾っているシモン・パジェノー(#22 Team Penske/エンジンはシボレー)は、ここでも強かった。予選で2戦連続のポールポジションを獲得すると、決勝レースでもほぼ完全制圧といっていい内容で勝利を収める。ピット時期やフルコースコーションのタイミングに戦略も絡んだところで先頭を走れない局面もあるなどはしたが、勝つべくして勝ったという流れ、完勝の一戦であった。
「マシンの仕上がりは、ここでもファンタスティックだったよ」とパジェノー。「レース中、バランスはずっとパーフェクトだった」。これでは他者には付け入る隙さえない。「3連勝だよ、信じられないね。しかもインディアナポリスで達成できた。僕にとっては9年住んでいた場所という意味でも特別なんだ」と喜びを語るパジェノーは、これで今季獲得ポイントを242に伸ばし、2番手以降との差を76点まで開いている。
インディGPの決勝2位はエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)で、ペンスキー勢の1-2フィニッシュ。3位にはホンダエンジン最上位のジェームズ・ヒンチクリフ(#5 Schmidt Peterson Motorsports)が入り、4位にもホンダのグレアム・レイホール(#15 Rahal Letterman Lanigan Racing)が続いた。5位はチャーリー・キンボール(#83 Chip Ganassi Racing/シボレー)、6位はコナー・デイリー(#18 Dale Coyne Racing/ホンダ)。
インディアナポリスのロードコースといえば、当時とまったく同じコースではないとはいえ、佐藤琢磨(#14 AJ.Foyt Racing/ホンダ)にとっては04年のF1アメリカGPで3位表彰台を獲得した舞台である。しかし今回の琢磨は20番グリッド発進から浮上のきっかけをつかめないままの展開に終始、18位という結果に甘んじた。
「タフで長い一日でした。いろいろと不運だったこともありますけど、(今回はマシンに)戦えるだけのスピードがなかったですね。苦しいレースでした」と振り返る琢磨。この先も続くインディアナポリスでの戦いに向け、チームとともに立て直していってほしいところだ。
次戦(今季第6戦)は第100回「インディ500」、決勝日は現地29日である。世界3大レースのひとつで、アメリカ最大のレースである上に、今年は第100回という大きな節目を迎えた。全ドライバーがその栄冠を目指して全開で競う、激しいレース展開が予想されよう。そのなかでパジェノーがインディ500も席巻するのか、あるいは他の強豪が巻き返すか、そして琢磨にも優勝目前までいった4年前の快走の再現を願いたい。
なお、今回のレースウイーク中に今季第15戦(9月4日決勝)の開催地がワトキンスグレンになったことが発表された。これは当初の開催予定地だったボストンでのレースができなくなったことを受けての動き。今季のインディカー・シリーズは予定通り全16レース開催が維持される。
【INDYCAR 第5戦】パジェノーが盤石の強さで3連勝…佐藤琢磨は18位
《遠藤俊幸@レスポンス》
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