【山口和幸の茶輪記】通勤電車からいつも見ているあの道、ロードバイクで走ってみよう | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【山口和幸の茶輪記】通勤電車からいつも見ているあの道、ロードバイクで走ってみよう

オピニオン コラム
【山口和幸の茶輪記】通勤電車からいつも見ているあの道、ロードバイクで走ってみよう
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毎日の通勤電車で吊革につかまりながら車窓をながめていると、沿線ののどかな道がつかず離れず続いていて、「今度の休みはあんな道をのんびり自転車で散策してみたいなあ」と思い描いた人はたくさんいると思う。そこでやってみました、沿線のロードバイク散歩。

JRも私鉄も沿線の道は交差点や信号が少なく、しかも直線路が多いのでサイクリングするには意外といい。これは離島や湖岸、川沿いにも共通する走りやすさなのだが、通勤電車沿いサイクリングは他にはないメリットがある。毎日車窓からながめているランドマークがところどころにあるので迷子になりにくいのだ。もし迷子になってもすぐに修正できるのがいい。

■ロードバイク散歩に出発!

ということで5月の週末に走ってみた。ボクの通勤は鎌倉市の大船から都内の東京駅までの50km。首都圏の大動脈であるJR東海道線や横須賀線を利用している。かつては何度か自転車通勤してみたが、国道1号や産業道路などの幹線を走ることになり、排ガスまみれになってあまり快適ではなく、それと同時に交通事故の危険性もあるので自転車通勤はさっさとあきらめた。

今回も自宅を出て東京まで行くつもりはさらさらない。一駅目が戸塚、二駅目が東戸塚で、そこまでのんびり走ろうという魂胆だ。往復にして30kmくらいだ。ところがまあ、走り出してすぐに意外と苦戦することが判明。大船から戸塚あたりは線路が柏尾川と並ぶように走るのだが、柏尾川とその支流がなんども線路の左右を行き来して、沿線のまっすぐなルートがそれほど続かないのである。


通勤電車から見る川の合流点。別によくある光景だけど、訪れてみるとちょっと感慨深いものがある

いくら交通量が少ないといってもこれではロード練習には向かない。でもこっちは週末散歩である。跨線橋を渡ったり、あるいは歩行者専用の橋であるときは自転車を降りて担いで渡ったり。袋小路や知らずに走っていると私有地に突き当たってしまったときは、仕方ないからUターンする。でもクルマじゃないので簡単。間違った道を元に戻るのも徒歩やランニングじゃないのであまり気にならない。そんなこんなで平均時速は15kmほどになるが、しょせん急ぐ旅じゃない。

東戸塚駅の近くでは、車窓からいつも気になっていた牧場を訪問した。こんな都会に牛がいるのである。近くに行ってみると牧場の隣にアイスクリーム屋さんがあって、快適なテラスで涼を取りながら休憩できるようになってる。こんな新発見は随所にある。


東戸塚駅近くにある牧場。こんなところに牛がいるんだ



毎日通り抜けるトンネルにも歴史があることを知る

地下鉄利用の人には「ごめんなさい!」だけど、満員電車の中から見たシーンに出会えるのが一番うれしい。車窓から見た1枚の絵は現地を訪れてみるときれいな野草があったり、地域に息づいている生活のにおいがしたり、工場の騒音を耳にしたり。思わぬ発見も随所にある。「へえ、こんな町なんだ」と興味も新たにして、月曜日の満員電車が楽しみになるほどだ。

土地勘があるとはいえ、袋小路に迷い込んだりして走行ルートは正確には把握できないだろう。そんなときはGPSがあると軌道を記録してくれるのでネットに保存してあとでしっかりと確認できる。

クルマに積んで交通量の少ない地方まで出向いて走る。これはこれでサイクリングの醍醐味。でも見慣れたシーンを別の移動手段で訪れるのも格別。今度の休みにぜひ!

《山口和幸》

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