私が参加したハーフマラソン(21.097km)を走る「白金白樺街道コース」のスタートは、丘からの下り坂、そして15km地点から“心臓破りの坂”と呼ばれているキツい上り坂がある。
この坂の途中、元マラソン女子日本代表として1984年のロサンゼルス五輪に出場した増田明美さんがランナーたちにハイタッチをして激励した。
●世界でも認められた美しい街
世界的に知られるようになった「青い池」も近いスタート地点は、標高650mから雄大な十勝岳連峰を背景にひたすら下る。スピードを落としたくても落とせないほどの傾斜がある。
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青い池
7kmくらいまでは自己ベストが出せるのではないかと思うほど楽な走りができるが、平坦な道に入ると暑さとの戦いだ。湿度が低い北海道だが、今年の日中の気温は25度以上。ランナーにとっては辛いランだった。
その後、13km過ぎになると心臓破りの坂が見えてくる。15km地点から700mほど上るが、その途中で増田さんがハイタッチで応援してくれたのは感動的だった。
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ハイタッチしてくれる増田さん
上りきると「心臓破りの坂頂上」という看板が出迎えてくれる。この達成感を感じさせる工夫は、ランナーに一瞬でも辛さや暑さを忘れさせ、笑顔にしてくれる。増田さんはゴールでも迎えてくれた。最後までテンションが上がりっぱなしの楽しい大会だった。
●ヘルシーマラソンの由来
美瑛町はアスパラガス、トマトなどが有名で、健康的(ヘルシー)な食を提供するマラソン大会と思っていた。だが、由来は美瑛町の位置する“緯度”にあった。大会公式サイトには次のように由来が記されていた。
このヘルシーマラソンのネーミングの由来ですが、世界の長寿地域を地球儀や地図で見てみると、ほぼ同緯度帯にあります。これを「ヘルシーライン」と呼んでいます。美瑛町は、まさにこのライン内にあり、ここから「ヘルシーマラソン」の大会名が生まれました。(丘のまちびえいヘルシーマラソン公式サイトより抜粋)
来年は第30回記念大会を迎える。これからもさらに感動を生む大会になることを期待したい。