●原宿に新日本プロレス44周年記念カフェが誕生…真壁刀義「俺も同い年」
「プロレスラーになっていなかったら何になっていたと思いますか?」という質問に、「逆に何になっていたと思う?」と会場に問いかけ直した真壁選手。
「鉄道関係!」とライオンズカフェにいたファンの声。
「いいこと言った。親父が国鉄からJRに行ったので。お前ら知ってるか、若い奴らは知らないかもしれないが、昔は国鉄ってあったの、日本国有鉄道。公務員だな、先生みたいな立場だ。そこが民営化してJRになったんだ、あれ、なんの話だっけこれ?」とわき道にそれて会場の笑いを誘った。
場が落ち着くと、「ずばり警察官だな」と真壁選手。
「おれみたいな悪いやつをバッタバッタと捕まえたかった。20歳を超えてからプロレスラーになろうと思った。夢を追いたいと。そしたら警察官というお堅い職は俺にはどうかな、って。国を守るのはいいけど、俺は違うな、プロレスラーだな。プロレスラーというひとつの夢を追いかけてみたいと思ったんだ」
そう決めてからは就職活動もせず、体育館の隅でひたすらスクワットを続けてたという。プロレスラー以外の道も検討するといった保険はかけなかった。「そんなのかけても通用しないと思うし」と言い放った。
「熱いですね…」という司会者の一言にキョトンとする真壁選手。
「そうか?普通だろ。そんなことねぇだろ。…え、そうなの?」
どの業界の人にも普遍的に通用する人生論を語り、カフェに集まった人々に刺激を与えていた。
「何かひとつの職業にかけるのなら後悔したくないなと思った。挫折してもそれはそれ。その時に他のものを目指せばいい」
「頑張ってよかったと思うのは今だよね。最初は地獄が続いた。暗闇で何年も右往左往したし。諦めるのはいくらでも、誰でもできる。その中で、どうにか『チクショー頑張ってみたいな』ともがかないと始まらない。もがいて駄目ならそこでまた考えればいい」