前半から攻勢を仕掛けたのはアイスランド。開始2分でゴールに迫ったがヨハン・グドムンドソンのシュートはバーに弾かれる。それでも同18分、ヨン・ダディ・ボドバルソンが決め、アイスランドが先制に成功した。
オーストリアは前半終了間際にPKを獲得するが、アレクサンダル・ドラゴヴィッチのシュートはポストに当たってゴールならず。ボール支配率では上回りながらゴールに迫る圧力が弱かったオーストリア、前半を0-1で折り返す。
それでもオーストリアはハーフタイム中にチームを立て直し、後半は猛攻を見せる。後半15分に同点ゴールを決めると、その後もアイスランドを押し込んだ。しかし勝ち越しゴールを決められないまま時計が進み後半アディショナルタイム、カウンターからアイスランドのアルノル・イングビ・トラウスタソンに決勝のゴールを決められてしまう。
主要国際大会での初勝利を挙げ、決勝トーナメント行きも決めたアイスランドには、「アイスランドおめでとう!」「アイルランド、北アイルランドも勝ち残ったし今年は面白い」「ウェールズもアイルランドも北アイルランドもアイスランドもまだ観られるのは嬉しい」「アイスランド残るなんて始まる前は思ってもみなかった」「1992年のノルウェーと同じようなにおいがする」と今後の躍進を期待する声が多く寄せられている。
アイスランドのヘイミル・ハルグリムソン共同監督はUEFAのインタビューに応え、「幸運に恵まれた場面もあったが、試合を通じて素晴らしい気迫を見せてくれた。このチーム、選手たちを心から誇りに感じているし、この試合については彼らを大いに称えたい」と選手たちを絶賛。
サッカー協会に登録しているプロ選手が100人しかいないというアイスランド。ハルグリムソン共同監督はEURO初勝利の価値を、「アイスランドにとってどれほど大きな価値があるのか?独立記念日を変えなければならないくらいだろうね」と表現した。