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リオ五輪陸上日本代表・大迫傑の理想のフォームは「ゲーレンよりはマシュー」

スポーツ 選手

大迫傑選手(ナイキ・オレゴン・プロジェクト)が自身の理想とする走りについて語った。

ナイキ・ジャパンは、ランニングシューズの最新モデル「ルナエピック フライニット」の記者発表会を6月29日に開催し、陸上5000mと10000mでリオデジャネイロ五輪代表内定を決めた大迫選手らが出席した。

東洋大学陸上部の服部弾馬(はずま)選手に「理想のフォームです。大迫さんのような選手に少しでも近づけたら」と絶賛された大迫選手は、「ありがとうございます」と照れ臭そうにはにかんでいた。

司会の為末大さんにも、「昨年に比べて腰の位置が高くなったような気がしています。ご自身で変えようとしたのか、自然に変わっていったものなのか」と問われた大迫選手。

フォームについて、自分では特に意識はしていないという。力を入れているスピード練習の中で、自然とフォームが良くなっていったということだ。

元陸上競技選手で、200mハードルアジア最高記録・日本最高記録保持者である秋本真吾さんは、以前「世界のトップはかかとを上げてつま先で着地することを徹底させる」と話した。また、「大迫選手はおそらくつま先着地で5000m~10000mを走り切ってしまうでしょう」とも意見を述べていた。

大迫選手自身はどう感じているのだろうか。「かかとをつくことはあまりない」と明かし、「接地のポイントを意識するよりも、状態が起こさないようにしています。前傾をかけるように意識すると、うまく足が回るかな、と感じていて。多分それで接地もうまくいっているのだと思います」と続けていた。

理想のフォームを追い求めたら自然と腰の位置が高くなり、つま先接地が徹底されたということだろうか。では、大迫選手の理想のフォームは、どんなフォームなのだろう。2人のチームメイトを引き合いに出した。

「ゲーレン・ラップ(ロンドン五輪10000Mで銀メダルを獲得)よりは、目指すものはマシュー・セントロウィッツ(モスクワ世界陸上1500Mで銀メダルを獲得)かな、と。前傾をかけて、推進力がある。足がめっちゃ長いわけではなく、どちらかというと日本人体型なので」

最後には「特に10000Mでは8位入賞が見えている。そこを目指して淡々と練習をこなしていくだけ」とリオ五輪への意気込みを語った。ルートは見えた。あとはどこまで自分に向き合えるかだ。

《text:大日方航》