【小さな山旅】あの日登った山の名前を、僕達は勝手に命名して楽しんだ…茨城県・盛金富士
オピニオン
コラム

「富士」は「ふじ」と読むのに間違いない。
だが、「盛金」はなんと読む?
「”さいがね”かな」と筆者。近くにある「西金(さいがね)」という地名と混同して言った。
「”もりきん”だろ」と友人。確かに読めなくはないが、最も読まなそうな組み合わせである。でも、どこかヒョウキンな読み方で、二人ともこの読み方が気に入ってしまい、道中は「もりきん、もりきん」と言いながら歩いた。
■イワウチワの群生地として有名
この「もりきん」の登山口には、登山者のために木の杖が置かれていた。せっかくだからとこれを使って、えっちらほっちらと山を登ると、お遍路さん気分と冒険者気分が味わえた。気分が盛り上がるので、「もりきん」を訪れた際はぜひこの気の杖をオススメしたい。
それと、筆者たちが登ったのは夏であったが、春に登ればイワウチワの群生が見ることもできる。けっこう見応えがあるらしいから、登るならば春がいいだろう。
道中の伐採地や頂上では、奥久慈の山々がきれいに見渡せた。「もりきん、最高!」と山頂で叫ぶも、何だか締まらない。山名の読み方が違うからだろうか。
山の正式名称を知ったのは、下山後であった。
正解は、「もりがね」。ネットで調べたのち、さっそくその事実を友人に告げると。
「”もりきん”じゃないのか」
「違う」
「”さいがね”でもなく?」
「”もりがね”らしい」
「へぇ。”なりきん”でもなく?」
「だから、違うって」
”なりきん”なんて候補にも上がっていないし、「盛」を「なり」と読むのに無理がある。そもそも、落伍者の2人には、もっとも縁のない言葉である。
てんこ盛りの金を手にすることは叶わぬ夢だろうから、せめてと思い、帰りにてんこ盛りの蕎麦を食べた。奥久慈の蕎麦を食べながら、盛金富士はイワウチワが有名な山だったと友人に告げる(事後報告)。
「じゃあ、”はなきん”だな」
難読文字の山を登る楽しみとは、その読み方を推測しながら登ることと見つけたり(”盛金”は難読とは言えないが)。
《久米成佳》
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